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契約書レビューをWordで行う方法|変更履歴・コメント・比較の使い方

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契約書レビューをWordで行う方法|変更履歴・コメント・比較の使い方

相手方とWordで契約書をやりとりしていると、「修正を見落としていないか」「社内向けのメモを残したまま送っていないか」が気になります。

本記事では、Wordで契約書をレビューするときの流れと、変更履歴・コメント・比較の3つの機能の使い方を、送る前に確かめたい注意点とあわせて紹介します。

Word上で動くツールも含めて検討したい方は、契約書レビューツールの比較もご覧ください。

本コンテンツには、紹介しているサービスの広告(リンク)を含みます。
ただし、当サイト内でのサービスの紹介内容や比較は、当社の調査等をもとに作成しており、提携企業のサービスを根拠なくPRするものではありません。

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目次

契約書レビューにWordが使われる理由

契約書のレビューにWordがよく使われるのは、修正の経緯を残しながら、相手方と同じファイルを何度もやりとりできるためです。

相手方と同じ形式でやりとりできる

相手方もWordを使っていれば、同じ形式のファイルを開いて直せます。PDFのように、修正のたびに別のソフトへ書き写す手間がかかりません。

修正の経緯を履歴として残せる

変更履歴をオンにして直すと、誰がどこをどう直したかが記録されます。相手方は修正の箇所を一目で確かめられ、自社も交渉の経緯を振り返れます。

2つの版の違いを見比べられる

Wordの比較機能を使うと、2つのファイルの違いを自動で洗い出せます。相手方が変更履歴を付けずに直した箇所も、比較すれば見つけられます。

Wordで契約書をレビューする流れ|受け取りから返送までの5つの手順

Wordで契約書をやりとりするときは、次の5つの手順で進めると、修正の見落としや送り間違いを防げます。

  • 受け取ったファイルの保存と版名のルール決め
  • 変更履歴をオンにしてからの修正
  • コメントでの修正理由と質問の書き込み
  • 社内確認と社内向けコメントの削除
  • ドキュメント検査をしてからの返送

①受け取ったファイルの保存と版名のルール決め

相手方から届いたファイルは、まず手を加えない状態で保存します。届いた版を残しておけば、あとで比較するときの基準になります。

修正する版は別のファイルとして保存し、ファイル名に日付と版の番号、どちらが直した版かを入れておきましょう。たとえば「業務委託契約書_20261030_v2_自社修正」のように決めておくと、やりとりが何往復も続いても、最新の版を取り違えにくくなります。

②変更履歴をオンにしてからの修正

修正を始める前に、変更履歴の記録をオンにします。オンにし忘れたまま直すと、どこを直したのかが相手方に伝わりません。

変更履歴の記録をオンにしてから修正すれば、書き足した部分には下線、消した部分には取り消し線が付いた状態で表示されます。操作の方法は、次の章で紹介します。

③コメントでの修正理由と質問の書き込み

修正した箇所には、なぜ直したのかをコメントで添えます。理由が書かれていれば、相手方も社内で検討しやすくなり、交渉が早く進みます。

修正ではなく確認したいことがある場合も、コメントで質問を残します。

④社内確認と社内向けコメントの削除

相手方に送る前に、上司や依頼部署に修正の内容を確認してもらいます。社内で交わしたコメントは、相手方に見せない内容を含むことが多いため、送る前に削除します。

社内向けのやりとりは別のファイルで行い、相手方に送る版には相手方向けのコメントだけを入れる運用にすると、消し忘れを防げます。

⑤ドキュメント検査をしてからの返送

送る直前に、Wordのドキュメント検査で、残っているコメントや個人情報がないかを確かめます。最後に相手方に送る版と、社内に保存する版を分けて保存してから返送しましょう。

変更履歴の使い方|記録・表示・承諾の基本

ここからは、Microsoft 365などのWindows版デスクトップのWordを例に、操作の方法を紹介します。Wordのバージョンによって、[校閲]タブが[レビュー]タブと表示されることがあります。

変更履歴の記録をオン・オフにする方法

[校閲]タブで[変更履歴の記録]を選ぶと、記録のオンとオフを切り替えられます。

オンにしている間は、削除した箇所に取り消し線、追加した箇所に下線が付き、校閲者ごとに色が分かれて表示されます。記録をオフにしても、それまでに付いた下線や取り消し線は文書に残ります。

記録の対象は、[変更履歴の記録]のメニューから「すべてのユーザー」か「自分の変更のみ」かを選べます。相手方と修正をやりとりする契約書では、誰が直した箇所も残るよう「すべてのユーザー」にしておくと安心です。

参考:Word で変更履歴を記録する|Microsoft サポート

表示を切り替えて修正後の姿を確かめる方法

変更履歴の表示は、[変更履歴とコメント]グループのドロップダウンから、次の4種類に切り替えられます。

表示 見え方 使う場面
シンプルな変更履歴 変更のあった行の余白に赤い線が出る 修正後の文章を読みやすい状態で確かめたい
すべての変更履歴 変更の内容が、校閲者ごとに色分けして表示される どこをどう直したかを1つずつ確かめたい
変更履歴なし 変更を反映した状態で表示される 合意後の最終的な文章を読みたい
初版 変更前の文書が表示される 元の文章と比べたい

「変更履歴なし」や「初版」は表示を切り替えているだけで、変更履歴やコメントは文書に残っています。相手方に送る前には、「すべての変更履歴」の表示に戻して確かめましょう。

複数の人が直した文書では、[変更履歴とコメントの表示]のメニューにある[特定のユーザー]から、校閲者を選んで表示することもできます。相手方の修正だけを表示すれば、相手方がどこに手を入れたかを集中して確かめられます。

変更を承諾する・元に戻す方法

相手方の修正を受け入れる場合は、変更箇所を選んで[承諾]を、受け入れない場合は[元に戻す]を選びます。1件ずつ処理すると、次の変更箇所に移ります。

まとめて処理したいときは、[承諾]や[元に戻す]のメニューから、すべての変更を一度に処理することもできます。ただし、まとめて承諾すると1件ずつの確認を飛ばしてしまうため、相手方の修正は1件ずつ確かめてから承諾しましょう。

「表示されたすべての変更を承諾」を選んだ場合、承諾されるのは画面に表示されている変更だけです。特定の校閲者の変更だけを表示している状態で選ぶと、ほかの人の変更は承諾されずに残ります。

参考:Wordで追跡された変更を承諾または拒否する|Microsoft サポート

変更者の名前の設定

変更履歴やコメントには、Wordに設定したユーザー名が表示されます。個人名が相手方に見えるのを避けたい場合は、[ファイル]→[オプション]の「Microsoft Office のユーザー設定」で、ユーザー名を会社名や部署名に変えておきましょう。

ユーザー名を変えると、ほかのOfficeのアプリにも同じ名前が使われます。

参考:ユーザー名とイニシャルを変更する|Microsoft サポート

変更履歴のロック

社内で回覧するファイルなどで、変更履歴をオフにして直されるのを防ぎたい場合は、変更履歴をロックできます。[変更履歴の記録]のメニューから[変更履歴のロック]を選び、パスワードを設定します。

ロックしておくと、パスワードを知らない人は変更履歴をオフにできません。

コメント機能の使い方|修正の意図を伝える書き方

コメントは、修正の理由や質問を伝えるための機能です。変更履歴と組み合わせて使うと、相手方は「何を直したか」と「なぜ直したか」を一度に確かめられます。

コメントの挿入・返信・解決

コメントを付けたい文字を選び、[校閲]タブの[新しいコメント]を選ぶか、右クリックのメニューから[新しいコメント]を選びます。キーボードでは、Ctrl+Alt+Mでもコメントを追加できます。

Microsoft 365のWordでは、入力したコメントは[コメントの投稿]を選ぶか、Ctrl+Enterを押すと確定します。やりとりが終わったコメントは、スレッドを解決済みにすると表示から外れ、議論が残っているコメントに集中できます。

参考:Wordでのモダン コメントの使用|Microsoft サポート

社内向けと相手方向けのコメントの分け方

コメントは、相手方に送るものと、社内で検討するためのものに分けて考えます。社内向けのコメントには、交渉で譲れる範囲や、相手方への印象など、相手方に見せたくない内容が入りがちです。

おすすめは、社内で検討する版と、相手方に送る版をファイルごと分ける運用です。相手方に送る版には、相手方に読んでもらうコメントだけを入れましょう。

相手方に伝わりやすいコメントの書き方

相手方へのコメントは、短く、何をしてほしいかが分かるように書きます。「修正の理由」「代わりの案」「確認したいこと」のどれを伝えるコメントかをはっきりさせると、相手方も回答しやすくなります。

伝えたいこと コメントの例
修正の理由 「弊社の支払いサイクルに合わせ、支払期日を月末締め翌月末払いに修正しております。」
代わりの案 「ご提示の期間では社内手続きが間に合わないため、30日間とさせていただけますでしょうか。」
確認したいこと 「本条の『関連業務』に含まれる業務の範囲をご教示いただけますでしょうか。」

比較機能で相手方の修正を確かめる方法

相手方から戻ってきた版は、変更履歴が付いている箇所だけを見て済ませがちです。ところが、変更履歴を付けずに直された箇所があると、そのまま締結してしまうおそれがあります。

Wordの比較機能を使えば、2つのファイルの違いを自動で洗い出せます。

2つの版を比較する手順

  • [校閲]タブの[比較]グループで[比較]を選び、[2つのバージョンを比較する(法的ブラックライン)]を選ぶ
  • 「元の文書」に、自社が前回送った版を選ぶ
  • 「変更された文書」に、相手方から戻ってきた版を選ぶ
  • コメント・書式・文字の変更など、比べたい項目を選んで[OK]を選ぶ

既定では、比べた結果は新しい3つ目の文書に表示され、比べた2つの文書は変わりません。

参考:法的ブラックライン オプションを使用してドキュメントの違いを比較する|Microsoft サポート

変更履歴を付けずに直された箇所の見つけ方

比較の結果では、2つの版の違いがすべて変更履歴の形で表示されます。相手方が変更履歴を付けて直した箇所と、比較で出てきた箇所を見比べると、履歴なしで直された箇所が分かります。

相手方から戻ってきた版は、毎回、自社が前に送った版と比べると決めておくと、見落としを防げます。

比較結果を見るときの注意点

比べる文書のどちらかに変更履歴が残っていると、比較の前に確認のメッセージが表示されます。[はい]を選ぶと、元の文書の変更履歴は承諾された状態として扱われ、比較が進みます。

また、比較の設定で書式の変更も対象にしていると、文字の大きさや段落の設定の違いも差分として出てきます。内容の違いだけを確かめたいときは、比べる項目を絞りましょう。

契約書のレビューで役立つWordのそのほかの機能

変更履歴・コメント・比較のほかにも、契約書を読み進めたり、表記をそろえたりするときに役立つ機能があります。

ナビゲーションウィンドウでの条項の移動

[表示]タブで[ナビゲーションウィンドウ]を選ぶと、見出しの一覧が画面の左に表示されます。条項の見出しに見出しのスタイルを設定しておけば、一覧から読みたい条項にすぐ移れます。

長い契約書で、定義の条項と本文を行き来するときにも便利です。

検索と置換による表記のそろえ方

契約書では、同じものを指す言葉の表記がそろっていないと、どちらの意味か分かりにくくなります。[検索]で言葉を探し、[置換]で表記をまとめて直せます。

ただし、置換は意図しない箇所まで書き換えることがあります。まとめて置換する前に、1件ずつ確かめながら置換しましょう。

段落番号とスタイルでの条番号の管理

条番号を手で入力していると、条項を足したり消したりしたときに番号がずれます。本文の「第5条に定める」のような参照も、手で直す必要があります。

段落番号やスタイルを使って条番号を付けておくと、条項を足しても番号は自動で振り直されます。ただし、本文中の参照先の番号までは、標準の機能だけでは確かめにくい点に注意しましょう。

Wordで契約書をレビューするときの注意点

Wordでのやりとりで起きやすいミスは、修正の内容よりも、送るファイルの扱いで起きることが多くあります。送る前に確かめたい3つの点を紹介します。

変更履歴やコメントの消し忘れ

「シンプルな変更履歴」や「変更履歴なし」の表示にしていると、残っている変更履歴やコメントに気づきにくくなります。社内向けのコメントや、相手方に見せる予定のなかった修正が残ったまま送ってしまうと、交渉の方針が相手方に伝わってしまいます。

送る前に「すべての変更履歴」の表示に切り替え、残っている内容を確かめましょう。

[校閲]タブの[校閲ウィンドウ]を開くと、文書の横か下に変更とコメントの一覧が表示されます。一覧の上部には、文書に残っている変更履歴とコメントの数が表示されるため、「0件になっているか」を見れば消し忘れの有無をすぐに確かめられます。

ドキュメント検査での個人情報・非表示データの削除

Wordのファイルには、コメントや変更履歴のほか、作成者名などの文書のプロパティや、隠し文字が含まれていることがあります。ドキュメント検査を使うと、相手方に送る前に、ファイルに残っている情報を見つけて削除できます。

  • 元の文書のコピーを保存し、コピーのほうを開く
  • [ファイル]タブの[情報]から[問題のチェック]→[ドキュメント検査]を選ぶ
  • 検査したい項目にチェックを入れて[検査]を選ぶ
  • 削除したい項目の[すべて削除]を選ぶ

ドキュメント検査で削除した情報は、元に戻せない場合があります。元の文書のコピーで実行しましょう。

参考:ドキュメントを検査して非表示のデータと個人情報を削除する|Microsoft サポート

ファイルの取り違えと版の管理

やりとりが何往復も続くと、どれが最新の版か分からなくなりがちです。古い版に修正を加えて送ってしまうと、すでに合意した内容が元に戻るおそれがあります。

ファイル名のルールを社内で決め、送った版と受け取った版を同じフォルダに順番に保存しておきましょう。

メールでやりとりする場合は、送るファイルの名前と本文で伝える版の番号をそろえておくと、相手方も最新の版を確かめやすくなります。合意した最終版は、ほかの版と分けて保存しておくと、締結の手続きで取り違えずに済みます。

Wordの標準機能だけでは手間がかかる作業

Wordの機能を使いこなしても、契約書ならではの確認には、目で追う作業が残ります。件数が多い会社ほど、標準機能だけでは時間がかかりやすい作業です。

条番号・参照先・定義語のずれの確認

条項を足したり消したりすると、条番号だけでなく、本文中の「第○条」という参照先もずれます。定義した言葉の表記の揺れや、定義だけされて本文で使われていない言葉も、標準の機能では1つずつ探すしかありません。

形式のずれは、契約の内容に直接かかわらない一方で、見落とすと解釈の争いのもとになります。

内容面のリスクの洗い出し

Wordの機能でできるのは、文書の編集と、修正の記録・比較までです。条項の内容が自社に不利でないか、必要な条項が抜けていないかを判断する機能はありません。

内容の確認は、担当者の経験に頼る部分が大きくなります。

形式のずれの確認や内容面のリスクの洗い出しは、Wordに組み込んで使うツールで補う方法もあります。

Wordでの契約書レビューを効率化するツール

Wordの画面から離れずに、条番号や定義語のずれの確認と、内容のリスクの洗い出しを補えるツールを紹介します。

BoostDraft|Wordの画面のまま、形式のずれと内容のリスクを確かめられる

BoostDraft

BoostDraftは、Wordに組み込んで使うアドオン型のツールで、契約書の作成からレビューまでを支えます。表記の揺れや条項の番号のずれ、参照している条項の誤りを自動で拾ってまとめて修正でき、定義した言葉の中身もポップアップで確かめられます。

体裁のチェックはパソコンの中だけで処理され、ネットにつながなくても使えるので、契約書を社外のサーバーに送る必要がありません。中身のリスク確認には BoostDraft AI を使い、英文を扱う機能はオプションで追加できます。

初期費用は不要で、月額の料金は使う端末の台数で決まります。

まずは無料で資料請求

Wordで動くほかのツールや、AIでレビューするツールとの比較は、契約書レビューツール比較18選にまとめています。

よくある質問

相手方に送るとき、変更履歴は残したままでよいですか?

残したまま送って問題ありません。変更履歴があれば、相手方は修正の箇所をすぐに確かめられます。

ただし、社内向けのコメントや、相手方に見せる予定のない修正は削除してから送りましょう。

送る前には、ドキュメント検査で残っている情報を確かめると安心です。

Web版のWordでも変更履歴やコメントは使えますか?

使えます。変更履歴の記録は、デスクトップ版とWeb版のどちらのWordでも使えます。

コメントの追加や返信も、Web版で行えます。

一方で、2つの版を比べる「比較とマージ」は、デスクトップ版で使う機能です。相手方の修正を比較で確かめたいときは、デスクトップ版のWordを使いましょう。

参考:Word機能の比較: Web とデスクトップのWord|Microsoft サポート

PDFで届いた契約書をWordで直すときの注意点は?

WordでPDFを開くと、PDFのコピーがWordの文書に変換されます。変換後の文書は元のPDFとまったく同じ見た目にならないことがあり、脚注が本文の文字として扱われるといったずれも起こります。

変換後の文章が元のPDFと一致しているかを確かめたうえで直しましょう。修正のやりとりが続く場合は、相手方にWord形式のファイルを送ってもらうのが確実です。

参考:Word で PDF ファイルを開く|Microsoft サポート

まとめ

Wordで契約書をレビューするときは、変更履歴をオンにして直し、コメントで理由を添え、戻ってきた版は比較機能で確かめる流れが基本です。送る前には、社内向けコメントの削除とドキュメント検査を忘れずに行いましょう。

まずは、ファイル名のルールと「戻ってきた版は毎回比較する」という手順を社内で決めることから始めましょう。条番号や定義語の確認の手間を減らすなら、契約書レビューの比較記事でツールを比べてみてください。

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BackOfficeDB編集部
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BackOfficeDB編集部
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