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HRBPとは?人事とビジネス部門をつなげ、組織の変革や成長を後押しする

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HRBPとは?人事とビジネス部門をつなげ、組織の変革や成長を後押しする

HRBP(Human Resource Business Partner)は事業部門のニーズを理解し、人事部門の専門知識やツールを活用して最適な人材ソリューションを提供することができるプロフェッショナルです。事業部門の戦略や目標にそって人事戦略や人材育成を企画・実行する役割を担います。

近年、組織の変革やイノベーションが求められる中で、HRBPは組織のパフォーマンス向上に貢献する重要なポジションとして注目されています。人事職の方や自社の人事部門を強化したいと考えている経営者の方などは、HRBPについて詳しく知りたいと考えることがあるかもしれません。

そこでこの記事では、HRBPについて解説します。定義や役割などの基本的な情報から必要なスキル、導入するメリットや注意点まで幅広く解説しています。また、人事職の方がHRBPを目指す方法についても紹介します。

目次

HRBPとは?

HRBPは、近年注目されている人事機能のひとつです。その定義や歴史、役割を確認しましょう。

HRBPの定義

HRBPとは「Human Resource Business Partner」の略で、人事部門と事業部門の橋渡し役を担う人材のことです。

事業部門のビジネス戦略や目標にそって人事戦略や施策を立案・実行することで、組織の成長や変革を支援します。

HRBPは、人事専門家としての知識やスキルだけでなく、ビジネスに対する理解コミュニケーション能力も必要とされます。

HRBPの歴史

HRBPはアメリカのデーブ・ウルリッチ氏が著書の中で提唱した、「人事の4つの役割モデル」のうちのひとつです。

このモデルでは、人事は「管理エキスパート」「従業員チャンピオン」「変革エージェント」「戦略的パートナー」の4つの役割を果たすべきだとされました。その中で「戦略的パートナー」として、事業部門と協力して組織のビジョンや目標を実現することが重要だと強調されました。

これがHRBPの原型となり、その後、多くの企業がHRBP制度を導入しています。

人事の4つの役割モデル

  1. 管理エキスパート:人事管理の基本的な業務を効率的に遂行する役割です。採用・評価・給与・教育などのシステムを構築し、従業員のニーズに応えます。
  2. 従業員チャンピオン:従業員の声を組織に届ける役割です。従業員のモチベーションやコミットメントを高めるために、コミュニケーションや相談を行い、問題解決や紛争管理を行います。
  3. 変革エージェント:組織の変革を推進する役割です。市場や競合の動向を分析し、組織のビジョンや戦略にそった変革プロセスを設計し、実施します。
  4. 戦略的パートナー:経営陣と協働して組織の戦略を策定する役割です。これがHRBPの原型となりました。

HRBPの役割

HRBPの役割は企業や業界によって異なる場合がありますが、一般的には、以下のような役割があります。

事業部門のメンバーと密に連携し、ビジネスニーズを把握する

事業部門のメンバーとコミュニケーションをとり、ビジネスの目標や課題を理解します。またメンバーのパフォーマンスやキャリアプラン、モチベーションなどを把握し、人事施策に反映させます。

人事戦略や施策を事業部門の視点から提案し、実行する

事業部門の視点に立って人事戦略や施策を提案し、実行します。人事施策の効果測定や改善も行います。

人材育成や組織開発などの人事領域における専門家として助言や支援を行う

人事の専門家としてビジネス部門に助言を与えることや支援することもHRBPの役割です。メンバーのスキルや能力を向上させるためのトレーニングやコーチングを提供したり、組織の変革や文化づくりを支援したりします。

組織の文化や価値観を形成し、浸透させる

組織の文化や価値観を形成し、浸透させるのもHRBPに求められることです。組織のビジョンやミッションを明確にし、メンバーに共有します。組織の文化や価値観にそった行動や態度を促すことや、表彰することなどもあります。

HRBPとほかの人事との違い

HRBPは人事機能のひとつですが、ほかの人事とはどのような違いがあるのでしょうか。従来の人事と、CHROとの違いをそれぞれ解説します。

人事との違い

従来の人事といえば、採用や教育、給与や福利厚生などの管理業務が中心でした。一方、HRBPは組織や人材の課題を分析し、ビジネスパートナーとして経営層やビジネス部門のリーダーと協働して解決策を提案します。

HRBPは、人事の専門性だけでなくビジネスの知識やコミュニケーション能力も必要とされる新しい人事の形です。単なる管理業務にとどまらず、組織の成長に貢献する人事戦略を実現するための重要な役割を担っています

CHROとの違い

CHROは、Chief Human Resource Officerの略で、日本語では最高人事責任者と訳されます。

人事部門のトップであり、経営幹部の一員として組織全体の人事戦略や方針を立案したり決定したりするポジションです。組織のビジョンやミッションにもとづき人事部門の役割や責任を明確にし、人事部門のパフォーマンスを管理します。

HRBPとCHROは、それぞれビジネス部門や経営陣と連携しますが、その範囲やレベルが異なります。HRBPはよりオペレーショナルなレベルでビジネス部門と協働し、CHROはより戦略的なレベルで経営陣と協働します。

つまりHRBPはCHROが決定した人事戦略を現場に落とし込む役割を担います。HRBPとCHROは互いに連携しながら、組織の人材マネジメントを行うのです。

HRBPの具体的な仕事内容

HRBPの役割を理解できても、具体的にどんな仕事をするのかイメージがわかない方も多いでしょう。以下ではHRBPの仕事内容について解説します。

人事部門と協力して人事プロセスを適切に運用する

人事部門と連携して、人事プロセスをスムーズに運用するのもHRBPの仕事です。

たとえば昇進や退職などの人事動向を管理したり、給与や福利厚生などの報酬制度を適用したりといったことです。人事部門のルールや手順を理解し、事業部門に伝えたり、フィードバックしたりすることも含まれます。

事業部門に対する支援やアドバイスを行う

事業部門のメンバーやリーダーに対してさまざまな支援やアドバイスを行います。

たとえば個人レベルならキャリア開発やパフォーマンス管理などの相談に応じたり、組織レベルならチームビルディングやコミュニケーションなどの問題解決に協力したりします。

事業部門と信頼関係を築き、コーチングなどのスキルを活用して事業部門の成長に貢献します。

HRBPが注目されている背景

HRBPは1990年代から存在する概念ですが、日本では最近になって注目されるようになりました。その背景には、ビジネス環境の変化や深刻な人材不足、戦略人事の重要性の高まりがあります。

ビジネス環境の急速な変化

近年、グローバル化やデジタル化などの影響で、ビジネス環境は急速に変化しています。このような状況では、企業は柔軟に対応する能力が求められます。

しかし、従来の人事制度や組織文化は今のような急速な変化に適応するのに十分ではありません。そこで、ビジネスと人事をつなぐ役割を果たすHRBPが注目されるようになりました。

HRBPは、変化に柔軟に対応できる人材や組織を育成・支援する役割を担います。

人材不足や多様化への対応

日本では少子高齢化や労働力人口の減少などにより、どの業界でも人材不足が深刻な問題となっています。また、多様な価値観や働き方を求める人々が増えました。

こうした中で企業は優秀な人材を確保し、育成し、活用することが求められています。しかし、これまでの人事制度や評価基準では多様な人材に対応することが困難であり、人材不足の解消にも寄与できません。

そのため個々の従業員の能力やキャリアを見極め、最適な配置や育成プランを提供するHRBPが注目されています。HRBPは従業員のモチベーションやパフォーマンスを高め、キャリアを最適に管理することで、組織の競争力を強化します。

戦略人事の重要性

戦略人事の重要性が増していることもHRBPが注目を集めている背景にあります。戦略人事とは、組織の競争力を高めるために人材の能力やモチベーションを最大限に引き出すことを目指す人事のことです。

現代のビジネス環境では、企業は革新的なアイデアやサービスを生み出すことが求められます。そのためには企業の最大の資産である人材が重要な役割を果たしますが、従来の人事には創造性やイノベーションを促進する機能が不足しています。

そこでビジネス戦略と人事戦略を一体化させるHRBPが注目を集めるようになりました。HRBPが組織のビジョンや目標にそった人材マネジメントを行うことで、組織の競争力を高めることができます。

HRBPに必要なスキルと資質

従来の人事とは異なるHRBPにはどのようなスキルや資質が必要とされるのでしょうか。主に以下の6つが挙げられます。

人事領域の知識と経験

HRBPは採用・育成・評価・報酬・労務など、人事の各分野に関する知識と経験を持っている必要があります。また、人事制度や法令などの最新の動向や改正にも敏感であることが必要です。

人事領域の知識と経験は、ビジネス部門のニーズに応えるための基礎となります。

ビジネスへの理解や経営スキル

ビジネス部門の業務内容や目標、市場環境などを深く理解する必要があります。そのうえで経営層やマネージャーなどと対等に議論できるレベルの経営スキルを持っていることが求められます。

ビジネスへの理解や経営スキルは、人事戦略を自社のビジネス戦略にそって策定し、実行するために不可欠です。

戦略的思考

組織や人材の現状だけでなく、将来の展望や方向性も見据えて、長期的かつ幅広い視野で物事を考えることができる戦略的思考力が必要です。

戦略的思考力は組織や人材の課題を発見し、解決策を提案し、優先順位を決めるために欠かせません。

課題解決力

HRBPは組織や人材の課題に対して論理的かつ創造的にアプローチし、効果的な解決策を実現することが求められます。そのためには課題解決力が必要です。

課題解決力はデータ分析やプロジェクト管理などの技術的な能力だけでなく、関係者との協力や調整などの人間関係的な能力も含みます。

コミュニケーションスキル

自分の考えや提案を明確かつ説得力ある言葉で伝えることができるコミュニケーションスキルも欠かせないスキルです。相手の立場や感情に配慮しながら聞くことができる傾聴力も含まれます。

ビジネス部門や人事部門との信頼関係を築き、協働するために不可欠なスキルです。

リーダーシップ

HRBPは、自分自身だけでなく他者も動かすことができるリーダーシップを持っている必要があります。自分の役割や責任を明確にし、目標に向かって主体的に行動しなければなりません。

メンバーの能力や意欲を引き出し、成長を支援するために欠かせないスキルです。

企業がHRBPを導入するメリット

人事機能としてHRBPを導入する際には、導入によって得られるメリットを理解しておく必要があります。そうすることでなぜHRBPを導入する目的が明らかになり、HRBPを最大限に活かすことができます。

組織の変革やパフォーマンスの向上

HRBPを導入することで、組織やカルチャーの変革を推進し、組織のパフォーマンスを向上させることができます。

HRBPは事業部門のリーダーやメンバーと連携し、変化に対応できる能力や意欲を育むことで、組織の柔軟性や革新性を強化します。

たとえば人事データの分析や活用において、事業部門の課題や目標を定量的に把握し、データにもとづく意思決定や施策の効果測定を行うことで組織の効率性や効果性を高めることができます。

人事戦略の策定と実行においては、事業部門の課題にそって最適な人材配置や育成を行うことで、組織のパフォーマンスを向上させることが可能です。

従業員のモチベーションやエンゲージメントの向上

HRBPが従業員のキャリア開発やスキルアップを支援し、成長機会を提供することで、モチベーションやエンゲージメントを向上させることができます。

たとえば人事制度や評価制度の設計・改善において、事業部門のフィードバックを受け取り公平で効果的な仕組みを構築することで、従業員のモチベーションやエンゲージメントを高めます。

従業員の声を聞き、働きやすい環境や福利厚生を整備することで、従業員の満足度や忠誠心を向上させることも可能です。

優秀な人材の確保や育成

HRBPは、事業部門の競争力や優位性を維持するために必要な、優秀な人材の確保や育成を支援することができます。

たとえば経営戦略にもとづいた人材ニーズを分析して採用計画や採用方法を策定したり、優秀な人材を確保するために企業のブランドや魅力をアピールしたりします。

育成については、新入社員のオリエンテーションや研修プログラムを設計し、早期に戦力化します。人材育成計画や後継者育成プログラムを実施することで、将来のリーダーや専門家を育成できます。

経営者や事業責任者の負担軽減

HRBPは、経営者や事業責任者と密にコミュニケーションをとり、人事関連の課題や相談に対応します。これにより経営者や事業責任者が人事管理にかける時間や労力を削減し、本来のビジネスに集中できるようになります。

経営者や事業責任者の負担を軽減できることもHRBPを導入するメリットです。

HRBPを導入するデメリットや注意点

HRBPを導入することで上記のようなさまざまなメリットがありますが、導入にあたり企業の負担になる場合もあります。以下のデメリットや注意点も把握しておきましょう。

HRBPの育成や配置に時間とコストがかかる

HRBPは、人事の専門知識だけでなく事業の理解やビジネススキルも必要とされるため、高いレベルの人材が求められます。

そのような人材に育てるには長期的な教育や研修が必要となり、外部から採用する場合にもハイレベルな条件を満たした人材に出会うまでに時間がかかるかもしれません。

そのため、HRBPの育成や配置には時間とコストがかかり、企業にとって負担となる可能性があります。

HRBPの役割や責任を明確にしないと混乱が生じる

HRBPは人事部門と事業部門の間に立つポジションですが、その役割や責任が明確でない場合があります。たとえば人事部門と事業部門の意見が対立した場合、HRBPはどちらに寄り添うべきかなど、判断が難しい場面が生じる可能性があるでしょう。

HRBPの権限や影響力が不十分な場合には事業部門から信頼されなかったり、人事部門から孤立したりするリスクもあるので、その役割や責任は明確にしておく必要があります。

HRBPの評価や報酬の設定が難しい

HRBPが行った人材育成や組織改革が、どれだけ事業戦略に寄与したかを定量的に評価することは難しい面があります。

また、HRBPはほかの人事職種と比べて高度なスキルや知識を要求されるため、報酬もそれに見合ったものでなりません。さらに報酬の設定には市場価値や競争力などの要素も関係するため、適正な水準を見極めることは簡単ではありません。

こうした点からHRBPの評価や報酬の設定が難しく、慎重に検討する必要があります。

HRBPを導入する際の流れ

企業が人事機能としてHRBPを導入する際の流れは、大きく分けて以下の5つのプロセスを踏むことになります。

  1. 人事戦略と目的を明確にする
  2. HRBPの役割や責任を定義する
  3. HRBPに適した人材を選抜する
  4. 段階的に導入を進める
  5. HRBPの活動や成果を評価する

それぞれのプロセスについて、ポイントを解説します。

人事戦略と目的を明確にする

HRBPを導入する前に、企業のビジョンや戦略をもとに人事戦略と目的を明確にする必要があります。人事戦略と目的を明確にすることで、HRBPがどのような役割を果たすべきか、どのようなスキルや能力が求められるかが明らかになります。

HRBPの役割や責任を定義する

先述したようにHRBPの役割や責任が曖昧だと混乱が生じかねません。そのため役割や責任は最初に定義しておきましょう。これによりHRBPがどのような業務を行うか、どのような成果を出すかが明確になります。

HRBPに適した人材を選抜する

HRBPに適した人材を選抜する方法は、既存の人事担当者を育成する方法と外部から採用する方法があります。

既存の人事担当者を育成する

既存の人事担当者を育成する方法は、コストや労力が少なくて済むというメリットがあります。既存の人事担当者は企業や部門のカルチャー、人事制度やプロセスなどに精通しているため、HRBPとして早期に活躍できる可能性があるからです。

ただし、既存の人事担当者は従来の人事業務に慣れているため、ビジネスパートナーとしてのマインドセットやスキルを身につけなければなりません。そのためには教育やトレーニング、メンタリングなどの支援が必要です。

外部から採用で獲得する

外部から採用で獲得する方法は、新しい視点をもった人材や、HRBPとしての経験がある人材を獲得できるというメリットがあります。HRBPとして実績をあげた人やビジネスの経験、専門知識などを持っている人を採用することが可能です。

ただし外部から採用した人材は、自社のカルチャーや独自の人事制度・プロセスなどに慣れるまでに時間がかかる場合があります。外部からの採用の場合、何の支援もしないまま即戦力としての活躍に期待しがちですが、オリエンテーションやコーチングなどの支援は必須です。

段階的に導入を進める

HRBPを全部門で一気に導入するのではなく、段階的に導入を進めることが望ましいです。人材を選抜したあとは一部のビジネス部門からHRBPを導入し、徐々にほかのビジネス部門にもHRBPを拡大していきましょう。

段階的に導入を進めることで、HRBPの役割や責任、業務範囲などを試行錯誤しながら確立できます。またHRBPのスキルや能力、パフォーマンスなどを評価やフィードバックしながら向上させることも可能です。

HRBPの活動や成果を評価する

HRBPの活動や成果を評価することで、HRBPの効果や課題を把握し、改善策を講じることができます。HRBPの活動や成果を評価する方法としては、たとえば以下のような方法があります。

  • 定量的な指標を用いて業務量や品質、効率などを測定する
  • 定性的な指標を用いてスキルや能力、行動などを評価する
  • ビジネス部門のリーダーやマネージャーからフィードバックを受け取ったり満足度調査を実施したりする
  • 面談などを通じて人事部門とHRBPとの連携や協力の度合いなどを確認する

企業がHRBP人材を育成・採用する際のポイント

HRBPの導入効果を高めるための大きな鍵となるのがHRBP人材の育成および採用です。育成・採用する際のポイントを解説します。

求めるスキルや経験を明確にする

HRBP人材は先述したように、ビジネスへの理解や経営スキル、戦略的思考やコミュニケーション力など多様なスキルを持っている必要があります。またHRBPの経験がある人材をピンポイントで求めるのか、どのレベルの経験があればよいとするのかは企業によって異なるでしょう。

そのため、まずはHRBP人材に求めるスキルや経験を明確にする必要があります。そして採用の際には求人情報や面接で具体的にどのようなスキルや経験が必要なのかを伝えることで、自社にあったHRBP人材を獲得することができます。

育成する際にも、候補者が自分への期待や方向性を確認するために必要です。

魅力的なキャリアパスや成長機会を用意する

HRBP人材は経営戦略にそった人材マネジメントを行うために、常にビジネスや業務の変化に対応し、自ら学び続ける必要があります。またHRBPの育成候補者になるような人やHRBPとして採用されるような人材は、自分のキャリアやスキルを高めたいという意欲が強い人が多いでしょう。

そのため、企業がHRBP人材を育成・採用する際には、HRBP人材に魅力的なキャリアパスや成長機会を用意することが必要です。そうすることでHRBP人材のモチベーションやロイヤリティを高めることができます。

たとえば海外赴任制度や、社内外の研修、セミナーなどの教育制度を用意することが有効です。HRBP人材同士のネットワークやコミュニティを作り、情報交換や相談ができる環境を整えるのもよいでしょう。

HRBP人材のキャリアプランを定期的に見直し、事業部門や他部門とのローテーションや異動の機会を提供することも方法のひとつです。

適正な評価や報酬を設定する

HRBP人材は企業からの高い期待と要求のもと業務に取り組むため、自分の貢献度や成果に応じて評価や報酬を受けたいという希望をもつことでしょう。

HRBP人材の成果は直接的な数字では表しにくい場合も多くありますが、HRBP人材を育成・採用する際には適正な評価や報酬を与えることが重要です。

明確な評価基準やフィードバックを設けることで、公平感や満足感を高めることができるでしょう。市場水準に合わせた報酬やインセンティブ制度を用意することで、優秀なHRBP人材を引き止めることが可能です。

評価や報酬を設定する際には、評価基準や指標を明確にし、事業部門や人事部門のフィードバックを反映するようにしましょう。個人の業績だけでなく、チームや組織の業績も考慮することも大切です。

またHRBPの効果はすぐにでるわけではないため、短期的な成果だけで評価するのではなく中長期的な視点で評価しましょう。

人事職がHRBPを目指すには?

最後に、現在人事職にある方がHRBPになるにはどうすればよいのかを解説します。

自社のビジネスの目標や戦略、課題を理解する

人事職がHRBPを目指すには、まず自社のビジネスの目標や戦略、課題を理解することが重要です。これにより、人事の視点からどのように貢献できるかを明確にすることができます。

事業部門や組織のビジョンやミッション、KPI(重要業績評価指標)やOKR(目標管理手法)などの指標を把握し、それらにそった人事施策を考える必要があります。

また市場や競合の動向、業界や社会のトレンドなども常にキャッチアップし、自社の強み・弱み・機会・脅威を分析することも大切です。

事業部門と積極的にコミュニケーションをとる

次に、事業部門のリーダーやメンバーと積極的にコミュニケーションをとることが必要です。

人事職は事業部門のニーズや課題を把握し、人事の専門知識やツールを活用して解決策を提案することが求められます。そのためには事業部門のリーダーやメンバーと信頼関係を築く必要があり、コミュニケーションを図ることで、より効果的なパートナーシップを構築することができます。

コミュニケーションをとる方法としては、定期的なミーティングやフィードバックセッションだけでなく、カジュアルな雑談やランチなども活用しましょう。

また、HRBPを目指すためには事業部門での経験を積むことも選択肢のひとつです。事業部門で一定期間働くことで、その部門のカルチャーや風土、働き方や考え方などを深く理解することができます。

人事施策の効果や成果を定量的・定性的に測定する

人事職がHRBPを目指すには、普段の業務において人事施策の効果や成果を定量的・定性的に測定することも重要です。

自分が提案した人事施策が実際にどのような影響を与えたかを客観的に評価しましょう。人事施策の目的や目標を明確にし、それにあった指標や方法を設定し、定期的にデータを収集・分析することが必要です。

たとえば人事施策の各プロセスにおいて、採用活動の応募者数や採用率、定着率や従業員満足度などの数値を測定することができます。アンケートやインタビューなどの質的な方法も併用しましょう。

このように人事施策の効果や成果を定量的・定性的に測定する習慣をつけておくことで、HRBPとしてフィードバックや改善策を提供できるようになります。

HRBPの役割や責任を把握し、自己啓発やスキルアップに努める

HRBPとしての役割や責任を把握し、自己啓発やスキルアップに努めることも欠かせません。そうすることで自分の価値を高めることができます。

HRBPとして何が求められるかを明確にし、自分の強みや弱みを客観的に分析しましょう。そのうえで、自分のキャリアプランや目標を設定し、それにそった学習や研修などを積極的に受けることが必要です。

HRBPとして必要なスキルは、ビジネス理解力やコミュニケーション力、課題解決力など多数あります。加えて、英語力やデジタルスキルなども今後ますます重要になるでしょう。

HRBPの求人を探して転職するのもひとつの方法

人事職がHRBPを目指すには、以上の4つのポイントを意識することが大切ですが、それだけではなかなかHRBPになれない場合もあります。自社の組織風土や人事体制に問題がある場合や、自分の希望するキャリアパスとあわない場合などです。

そのような場合は、HRBPの求人を探して他社に転職するのも方法のひとつです。HRBPは近年注目度が高まっており、採用に力を入れる企業も増えています。転職することで、自分のキャリアを加速させることができるでしょう。

ただし、日本ではまだHRBPが一般的とまではいえないため、HRBPの役割や業務内容は企業によって異なります。そのため、転職する際は自分の志向や適性に合った企業を選ぶことが重要です。

また、転職する際は、自分の経験や実績をアピールすることも大切です。

HRBPの転職におすすめの転職エージェント3選

HRBPは人事部門のなかでも採用ハードルが高いため、安易に応募が増えないように公募せず、転職エージェントが求人を預かっているケースがあります。

転職を実現するために、HRBPの転職に強いエージェントを3社ご紹介します。

BEET|人事・バックオフィス人材に特化

BEET

BEETは、人事など管理部門・バックオフィス人材に特化した転職エージェントです。

HRBPなど人事・管理部門の経験・スキルを活かして転職可能な、多様な求人を保有しています。特化型転職エージェントのため、とくにHRBPの求人が集まりやすいエージェントです。

転職を迷っている人は、まずはアドバイザーとのキャリア面談をしてみて、今後のキャリアプランを立ててみることをおすすめします。

◆公式サイト:https://beet-agent.com/jinji-form/

MS Agent|特化型エージェントの老舗

MS Agent

管理部門・士業の転職なら、MS Agentが安心です。

HRBPや士業など、プロフェッショナル人材の転職支援を得意としています。特化型エージェントのなかでは、最大級の求人数を誇ります。

とにかく色んなキャリアの可能性を見出したいなら、MS Agentがおすすめです。

◆公式サイト:https://www.jmsc.co.jp/

リクルートエージェント|人材大手のエージェントサービス

リクルートエージェント

人材大手のリクルートが運営するリクルートエージェントは、求人数と実績数でほかエージェントを圧倒しています。

特化型の転職エージェントではないため、特定分野での強みはありませんが、人材業としてのノウハウでカバーします。広いネットワークを活かし、転職に役立つ情報を提供してくれます。

まずは情報収集からはじめるなら、利用価値が高いエージェントです。

◆公式サイト:https://www.r-agent.com/

まとめ

HRBPは人事部門とビジネス部門の橋渡しを担うポジションとして近年注目を集めています。

企業はHRBPを導入することで、組織の変革やパフォーマンスの向上、従業員のモチベーションアップなどのさまざまなメリットを得られます。

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BackOfficeDB編集部
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BackOfficeDB編集部
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