管理部門・バックオフィスのお役立ち情報メディア

【例文付き】プレスリリースの書き方と効果を高める基本ルール

お気に入りに追加
お気に入りに追加
会員の方のみご利用になれます。
お気に入りに追加した記事は、
マイページに一覧で保存できます。
【例文付き】プレスリリースの書き方と効果を高める基本ルール

企業の広報担当者であれば、プレスリリースを作成する場面があるはずです。

プレスリリースは、メディアや消費者などに向けて自社の製品・サービスや経営理念などの情報を提供する場合に利用される文書を指します。

自社や製品の認知度や信頼度を高めるためには、どのようにプレスリリースを作成すればよいのでしょうか?

本記事では、プレスリリースの書き方について、基本ルールと書く項目、読者の目を引くためのポイントなどを解説します。

プレスリリースの目的とは?

プレスリリースとは、企業や団体がメディアや一般の人に対して自社の活動や製品・サービスなどに関する情報を発信する広報用の文書のことです。

製品やサービスのほかにも経営理念や人事組織の変更、工場の新設などさまざまな情報を配信することができます。

プレスリリースは自社情報の発信手段のひとつ

プレスリリースの目的は、メディアや一般の人々に自社の製品・サービスやイベントなどの情報を伝えることで、自社の製品・サービスや活動の認知度や信頼度を高めることです。

プレスリリースは情報を客観的に伝えるためのもので、広告や宣伝とは異なります。

また、プレスリリースを配信することでメディアが自社の情報を取り上げてくれる可能性があります。メディアが取り上げることでより多くの人々に情報が届き、その内容はインターネットやSNSなどで拡散される可能性もあります。

これらのことから、プレスリリースは、自社が伝えたい情報を効果的に発信する手段として重要です。

プレスリリースの効果

自社の情報がメディアや一般の人々に届くことで、さまざまな恩恵を受けられます。

たとえばプレスリリースで新しい商品やサービスを紹介することで、消費者の関心や購買意欲を高めることができます。

また、プレスリリースで自社の活動や成果を紹介することで、社会的な評価や貢献度を高めることが可能です。

ほかにも、プレスリリースで自社のビジョンや方針を紹介することで、パートナーや投資家などの信頼関係を築くことができます。

プレスリリースの書き方の基本ルールと5つのパーツ

ここからは実際にプレスリリースを書く場面を想定して、基本ルールを解説します。

プレスリリースは以下の5つのパーツに分けて記載します。

  1. 配信日、発信者
  2. タイトル|わかりやすさとインパクト
  3. リード|5W1Hに沿って必要な情報を端的に伝える
  4. 本文|簡潔で具体的であること
  5. 連絡先や企業情報

それぞれのルールは次のとおりです。

発信日、発信者

まずは、いつ誰が発信したかを明確にすることが重要です。

発信日はプレスリリースの右上に記載し、「2024年3月3日」のように西暦と月日を書きます。発信者は、プレスリリースの左上に記載し、企業名や団体名を書きます。

タイトル|わかりやすさとインパクト

プレスリリースのタイトルは、メディアや一般の人の興味を引くものである必要があります。

そのため、わかりやすくインパクトがあるタイトルをつけることが大切です。

タイトルはプレスリリースの内容を端的に表すものであり、長すぎると読みにくくなります。

一般的には、25文字~30文字に収めることが望ましいです。文字数が長くなりそうなときはサブタイトルを使う場合もあります。

また、タイトルには、自社の商品名やサービス名などを入れることで認知度を高めることができます。

たとえば「株式会社ABC、新サービス「XYZ」を4月1日より提供開始」などの形です。

リード|5W1Hに沿って必要な情報を端的に伝える

プレスリリースのリードは、タイトルの次に目に入る部分であり、プレスリリースの要点をまとめたものです。

リードは、5W1Hに沿って必要な情報を端的に伝えることが基本です。

  • Who:誰が行ったか(主体)
  • What:何を行ったか(内容)
  • When:いつ行ったか(時期)
  • Where:どこで行ったか(場所)
  • Why:なぜ行ったか(目的)
  • How:どのように行ったか(方法)

本文|簡潔で具体的であること

本文は、リードで伝えた情報を詳しく説明する部分です。

本文は簡潔で具体的であることが重要です。本文は段落に分けて書き、各段落には見出しをつけることで読みやすさを高めましょう。

また、本文には数字やデータ、調査結果などを入れることで信頼性や説得力を高めることができます。

連絡先や企業情報

プレスリリースの最後には、連絡先や企業情報を明記します。

連絡先や企業情報は、メディアや一般の人がさらに詳しい情報を求めたり取材や問い合わせをしたりする際に必要なものです。

連絡先には企業の担当者名や部署名、電話番号やメールアドレスなどを書きます。企業情報は企業名や住所、代表者名や資本金などを書くことが一般的です。

企業やサービスのウェブサイトがあればURLも記載しましょう。

プレスリリースの文字数や配信方法

ここではプレスリリースの文字数や枚数、配信方法、配信先の選び方について解説します。

一文の文字数と枚数

プレスリリースは、読みやすく伝わりやすい文章にすることが重要です。

一文の文字数は20文字から30文字程度に抑えるとよいでしょう。

また、枚数はA4サイズでできれば1枚、多くても2枚程度にまとめることが望ましいです。

長すぎると読者の興味を失わせるおそれがあります。詳しい情報を提供したい場合には、資料を別途添付するなどします。

配信方法

配信方法は、プレスリリース配信サイトやメール、FAXなどさまざまな方法あります。

ニュースサイトへ掲載する場合や記者クラブに持ち込む場合もあります。また、自社のウェブサイトやSNSなどで公開することも効果的です。

インターネット上で公開することで、より多くの人に情報を届けることができます。

配信サイトを使う場合はメディアとのつながりがなくても希望するメディアに配信できます。

メディアに直接送る場合はメールが一般的です。メールで配信する際には、件名に見出しを入れ、本文にプレスリリースの全文をコピー&ペーストします。

添付ファイルは避けるようにしましょう。

配信先の選び方

プレスリリースを配信するメディアは、自社のターゲット層と重なる読者や視聴者を持つものを選ぶことが肝心です。

また、メディアのジャンルや媒体形態にも注意する必要があります。

たとえば製品やサービスの特徴やメリットを詳しく紹介したい場合は、専門誌やウェブサイトなどが適しています。

イベントやキャンペーンなどの話題性をアピールしたい場合は、テレビやラジオなどが効果的です。

配信先を選ぶ際には、メディアの傾向や方針を事前に調べておくとよいでしょう。

また、メディアに配信する場合は一斉送信ではなく、個別に送ることが望ましいです。

目を引くプレスリリースのポイント

メディアや消費者の目を引くプレスリリースを作成するには、以下のポイントを意識しましょう。

ニュース性や話題性がある

プレスリリースは、単に自社の情報を伝えるだけではなく、メディアや読者にとって価値のあるニュースとして認識される必要があります。

そのためには自社の製品やサービスなどが、どのように社会や業界に影響を与えるのか、どのようなニーズに応えるのかなどニュース性や話題性があることを明確に伝える必要があります。

広告的な表現を使わない

プレスリリースは自社の製品・サービスを宣伝、広告するためのものではありません。

メディアや読者は、広告的な表現や誇張した言葉には敏感で、信頼性や客観性を疑われる可能性があります。

そのため、プレスリリースでは事実にもとづいた客観的な表現を用いて、自社の製品やサービス、イベントなどの特徴やメリットを説明することが重要です。

誰に何をどう伝えたいかが明確

プレスリリースはメディアや読者に対して何かしらのアクションを起こしてもらうためのものです。

そのためには伝えたい情報が誰にとってどんな価値があるのか、どうすればその価値を享受できるのかなど、誰に何をどう伝えたいかが明確である必要があります。

また、プレスリリースは一方的な情報提供ではなく、メディアや読者とのコミュニケーションの手段でもあります。

そのため、プレスリリースでは自社の連絡先やウェブサイトなどを明記し、メディアや読者からの問い合わせやフィードバックに対応できるようにすることも大切です。

読者の興味や関心を引くデータや事例を用いている

プレスリリースはメディアや読者にとって興味深く魅力的なものである必要があります。そのためにはデータや事例を用いて、その効果や成果を具体的に示すことが有効です。

たとえば自社の製品・サービスの売上げや利用者数、満足度などの数値を示すことや、利用者の声を紹介することなどが考えられます。

データや事例を用いることで、自社の製品やサービス、イベントなどの信頼性や魅力を高めることができます。

プレスリリースを配信する前のチェック項目

プレスリリースを作成できたら、配信する前に以下の項目をチェックしましょう。情報の信頼性を左右するため、慎重に確認することが大切です。

誤字脱字や文法、表現が正しいか

プレスリリースは正確で丁寧な文章で書く必要があります。

誤字脱字や文法、表現の間違いは、読者に不信感や違和感を与えます。また、文章の構成や論理展開もしっかりと整理しておきましょう。

プレスリリースを書いたら、自分で何度も読み直すだけでなく、ほかの人にも添削してもらうことがおすすめです。

タイトルや本文はわかりやすく簡潔に書いてあるか

プレスリリースは多くの人に読んでもらうことを目的としているため、タイトルや本文はわかりやすく簡潔に書くことが大切です。

タイトルは、プレスリリースの内容を端的に伝えるものであり、読者の興味を引くものでなければなりません。本文は、必要な情報を適切な順序で伝えることが重要です。

冗長な表現や重複した内容は避けましょう。

専門用語を使っていないか

プレスリリースは自社の業界や分野に詳しい人だけでなく、一般の人にも読まれる可能性があります。

そのため、専門用語や難解な言葉を使うと、読者に理解されない恐れがあります。

専門用語を使わざるを得ない場合は、その意味や定義を説明するか、代わりにわかりやすい言葉を使うようにしましょう。

参考資料など出典元を記載してあるか

自社の主張や見解を裏付けるために、参考資料や出典元を記載することが望ましいです。

特に統計データや研究結果などを引用する場合は、その出典元を明記する必要があります。

出典元を記載することで、プレスリリースの信頼性や正確性を高めることができます。

連絡先はすぐに連絡がつくか

連絡先を記載する目的は、プレスリリースに関する質問や取材依頼などに対応するためです。そのため、連絡先はすぐに連絡がつくようにしておきましょう。

また、連絡先の変更や更新も忘れずに行うことが大切です。

【例文】プレスリリースの書き方

最後にプレスリリースの書き方の例文を紹介します。製品の発売と、イベントの開催の2つのパターンを挙げました。

製品の発売

製品発表の場合のプレスリリースの書き方は、以下のとおりです。


株式会社○○は、新しい電動自転車「ABC」を2024年12月1日に発売することを発表しました。

「ABC」は長距離走行が可能なバッテリーや快適なサドル、スマートフォンと連動できるナビゲーションシステムなどの特徴を持ち、ユーザーのライフスタイルに合わせた製品です。

価格は10万円(税込)で、株式会社○○の公式サイトや各種オンラインショップで予約受付中です。

発売記念として、先着1000名に限り、専用のヘルメットがプレゼントされます。詳細は公式サイト(URL:×××××)をご覧ください。


イベントの開催

イベント開催の場合に発信するプレスリリースの書き方は、以下のとおりです。


□□株式会社は、2024年12月25日に東京××ホールで「□□フェスタ2024」を開催します。

このイベントは、□□の最新製品やサービス、業界のトップクリエイターやインフルエンサーのセミナーやワークショップなどが楽しめる一日限りの特別なイベントです。

「□□フェスタ2024」では、□□の代表取締役社長や人気製品「○○○」の最新バージョン、「××クラウド」などの新しいサービス、デザイン界の巨匠やSNSで話題のモデルなどが登場します。

「□□フェスタ2024」は、事前にウェブサイトから申し込みをした方に限り、無料で参加できます。定員は500名で、先着順に受付を行います。

申し込みは、2024年12月5日まで受け付けています。詳細は、以下のウェブサイトをご覧ください。
ウェブサイト:(URL:×××××) 


まとめ

プレスリリースは、メディアや一般の人々に対して情報を発信する有効な手段です。

効果的なプレスリリースを作成するためには、メディアや消費者のニーズや関心に合わせた内容や形式にすることが重要です。

お気に入りに追加
お気に入りに追加
会員の方のみご利用になれます。
お気に入りに追加した記事は、
マイページに一覧で保存できます。
この記事をシェア
BackOfficeDB編集部
この記事の執筆者
BackOfficeDB編集部
こんにちは。BackOfficeDB編集部です。 私たちは、管理部門に関する情報発信を専門にしています。 業務効率化や、各職種のキャリアプラン、スキルアップなど、管理部門の様々なお悩みにお答えします。