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経営企画とは?役割・仕事内容・必要スキルからキャリアパス・効率化ツールまで徹底解説

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経営企画とは?役割・仕事内容・必要スキルからキャリアパス・効率化ツールまで徹底解説

経営企画という役職は、会社によって業務範囲が大きく異なるため、「実際に何をやる部署なのか」が分かりにくいと感じる人は少なくありません。

本記事では、経営企画の定義・仕事内容・求められるスキルから、キャリアパスや業務効率化に使えるSaaSカテゴリまで、管理部門の実務に即した観点で解説します。

目次

経営企画とは? — 定義と企業における役割

経営企画とは、経営層が意思決定を行うための情報整理・計画立案・実行管理を担う機能を指します。単なる社内調整役ではなく、会社の方向性を決める場面に直接関与できる点が特徴です。

経営企画は、経営層(CEO・CFO)と各事業部門をつなぐ位置に置かれます。経営層からは「5年後のビジョンをどう実現するか」という課題が下りてきて、各部門からは現場の数字や課題が上がってきます。経営企画は両者の間で情報を整理し、「では何をいつまでにやるか」を形にする役割を担います。

「事業企画」や「経営管理」との違いは、担当範囲と視点の広さにあります。事業企画は特定の事業・商品に焦点を当てるのに対し、経営企画は全社横断の視点で動きます。経営管理は予算や数値のモニタリングに比重が置かれますが、経営企画には戦略立案や新規事業の検討も含まれます。

経営企画の主な仕事内容・業務フロー

中長期経営計画の立案・実行支援

3年・5年といったスパンで「どの事業を伸ばし、どこにリソースを張るか」を設計するのが、経営企画の代表的な仕事です。経営層の意図をヒアリングして言語化し、各事業部門の計画と整合させながら、全社の方向性をドキュメントとしてまとめます。策定後はそれで終わりではなく、四半期ごとに進捗を確認し、外部環境の変化に応じて計画を修正していく実行支援も担います。

予算策定・予実管理

期首に各部門の予算申請を取りまとめ、全社の収支計画を策定します。期中は月次で実績数値を集計し、予算との差異を分析します。単に数字を並べるだけでなく、「なぜ乖離が起きたか」の原因分析と「今後どう修正するか」の打ち手まで経営層に提示できることが求められます。

経営分析・KPIモニタリング

ROE・EBITDA・FCFといった財務指標のほか、事業ごとのKPIを定期的にモニタリングします。数値を「見て終わり」にするのではなく、アクションにつなげる洞察を添えて経営層に報告する点がポイントです。

新規事業開発・M&A検討

新事業のフィジビリティスタディや、M&Aのソーシング・バリュエーションに経営企画が関与するケースがあります。市場規模の調査、シナジーの試算、統合後の事業計画策定など、一般的な事業部門では担いにくい高度な分析業務です。

IR・株主総会運営支援

上場企業の経営企画は、決算説明資料の作成や投資家とのコミュニケーションを支援することがあります。財務データを正確に伝える能力に加え、会社の成長ストーリーを分かりやすく語る能力も必要です。

特命プロジェクト推進

組織改革・コスト削減プロジェクト・業務改革など、既存部門の枠を超えた案件を経営企画が主導することもあります。横断プロジェクトのPMOを担うケースも多く、調整能力が問われる仕事です。

経営企画に求められるスキル

論理的思考力・分析力

複雑な問題を分解して構造化し、優先度をつけながら解決策を提示する力が求められます。MBAでいうフレームワーク(MECE・ロジックツリー等)を使える水準が目安ですが、重要なのはフレームワークを当てはめることではなく、「経営層が判断しやすい形」に情報を整えることです。

財務・会計の知識

PL・BS・CFの三表を読めること、財務モデルを自分で組めること、KPIと財務数値を紐づけて語れることが、経営企画では基本スキルです。日商簿記2級レベルの知識は最低ラインで、上場企業では公認会計士・税理士資格保持者が在籍するケースも珍しくありません。

コミュニケーション・調整力

経営企画の仕事は単独では完結しません。営業・開発・人事など複数部門を巻き込んで動かす必要があるため、相手の立場を理解したうえで合意形成を進める力が不可欠です。

経営層への報告と現場への落とし込みでは、求められる粒度や言語が異なります。相手によって伝え方を変えられる柔軟さも、実務では欠かせません。

企画力・プレゼンテーション能力

新規事業や戦略提言を経営層に通すには、論点を整理してストーリーとして組み立てるプレゼンテーション能力が必要です。PowerPointやGoogle Slidesで説得力のある資料を作れることはもちろん、「なぜこの施策が優先されるべきか」を口頭で説明しきれる能力が求められます。

ITリテラシー(データ分析・SaaS活用)

Excelの高度な使い方(ピボット・マクロ・Power Query等)は前提として、SQLやBIツールを使ったデータ抽出・可視化ができるとより強みになります。

経営企画が扱うデータ量は増加傾向にあり、手作業での集計に限界を感じているチームも少なくありません。各種SaaSを使いこなして業務を自動化する能力も、これからの経営企画に欠かせない素養です。

経営企画のキャリアパスと年収

未経験からの入社ルート

新卒で経営企画に配属されるケースは少なく、多くは営業・財務・事業部門での実務経験を経てから異動・転職するルートが一般的です。コンサルティングファームからの転職者も多く、仮説思考とドキュメント作成スキルが評価されます。

経営企画職の年収帯

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」では、経営企画職を独立した職種カテゴリとして分類していません。dodaの調査によると、経営企画・事業企画職の平均年収は703万円(男性775万円・女性555万円)とされています(出典:doda「平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)【最新版】年収の高い職業は?」2025年12月更新)。ただし企業規模・業種・地域によって大きく異なるため、実際の応募時は求人票の条件を確認してください。

キャリアパス例

経営企画での経験は、CFO・COO候補への王道ルートになります。財務・投資・戦略の知識を横断的に持つ人材は希少で、外資系や上場準備中のスタートアップからの引き合いも増えています。また、戦略コンサルへの転身や、独立後の経営アドバイザーとしてのキャリアを選ぶ人もいます。

経営企画が抱えるよくある課題

  • データ集計・分析の属人化と非効率
  • 部門間の数値整合・予実管理の遅延
  • 意思決定スピードの遅れ
  • 中期経営計画と現場施策の乖離

経営企画業務を効率化するSaaSのカテゴリ

経営企画が抱える課題の多くは、適切なSaaSを導入することで改善できます。以下に主要なカテゴリと代表的なサービスを紹介します。

経営管理システム

予実管理・経営分析・シミュレーションを一元化するシステムです。部門ごとにバラバラなExcelを廃止し、リアルタイムに経営数値を把握できる環境を整えます。

MA-EYES

代表的なサービスとして、MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)があります。プロジェクト原価管理や売上管理に強みを持つERPシステムで、製造業・SI業向けの実績があります。

サービス名 MA-EYES
初期費用 要問い合わせ
月額料金 要問い合わせ

ワークフローシステム

社内の稟議・承認・申請プロセスをデジタル化するシステムです。紙・メール・印鑑による承認フローをオンライン化することで、経営企画が関与する意思決定プロセスのスピードが上がります。

X-point Cloud

X-point Cloud(株式会社エイトレッド)は、1,000種類以上のフォームテンプレートを持つクラウド型ワークフローです。

サービス名 X-point Cloud
初期費用 0円
月額料金 20,000円~

AgileWorks

AgileWorks(株式会社エイトレッド)は大企業・グループ会社向けの高度なワークフロー管理に対応しています。

サービス名 AgileWorks
初期費用 0円
月額料金 300,000円~

タスク管理ツール

経営企画が推進するプロジェクトのタスクを可視化・管理するツールです。特命プロジェクトや複数部門を横断する取り組みでは、タスクの抜け漏れが起きやすいため、チームで共有できるタスク管理ツールが有効です。

mfloow

mfloow(株式会社マイクロニティ)は、業務フローの可視化・標準化・自動化をAIで支援する業務改善プラットフォームです。人事・バックオフィス領域から全職種の定型業務まで対応しています。

サービス名 mfloow
初期費用 要問い合わせ
月額料金 要問い合わせ

予算管理・予実管理システム

予算策定から実績取り込み、差異分析までを自動化するカテゴリです。会計システムと連携して実績データを自動で取り込めるため、月次集計作業を大幅に削減できます。Anaplan・Planfulといったグローバルプロダクトから、日本企業向けに特化した製品まで選択肢があります。

BIツール(データ可視化)

複数システムのデータを集約し、ダッシュボードとして可視化するツールです。経営KPIをリアルタイムで確認できる環境を整えることで、意思決定のスピードが上がります。Tableau・Power BI・Looker Studioが代表的な製品で、会計システム・SFA・MAとのデータ連携に強みを持ちます。

業界分析ツール

市場規模・競合動向・M&A情報などを調査するためのデータベースサービスです。SPEEDA(ユーザベース)や日経バリューサーチ(日本経済新聞社)は、経営企画のリサーチ業務や新規事業検討の場面で活用されています。ただし利用料金は高額なケースが多く、導入前に費用対効果を確認することをおすすめします。経営企画向けSaaSの選び方

  • 解決したい業務課題を具体化してから比較を始める
  • 既存システムとのデータ連携を先に確認する
  • 現場担当者の操作性を重視する
  • サポート体制と導入支援の充実度を確認する

経営企画のSaaS導入で失敗しないための選び方4つのポイント

① 解決したい業務課題を具体化してから比較を始める

「とりあえずDX」でツールを選ぶと、導入後に使われないまま放置されるリスクがあります。「月次の予実集計に毎回2日かかっている」「稟議の承認が平均3日止まる」など、現状の課題を数値で言語化してから比較を始めると、選定の精度が上がります。

② 既存システムとのデータ連携を先に確認する

会計システム・SFA・人事システムとのAPI連携が取れないと、結果的に手作業での転記が残ります。ベンダーへの問い合わせ前に「連携したいシステム一覧」を社内で整理しておくと、商談がスムーズです。

③ 現場担当者の操作性を重視する

経営企画が使うツールは、他部門のメンバーも入力・参照します。管理者が使いやすいだけでなく、操作に不慣れな現場担当者でも迷わず使える設計かを、無料トライアルで実際に確認しましょう。

④ サポート体制と導入支援の充実度を確認する

初期設定・運用定着・トラブル対応のサポートが手厚いかは、特に初めてSaaSを導入するチームにとって重要な判断軸です。導入支援プランの内容と、問い合わせ対応の方法(電話・チャット・メール)を事前に確認してください。

経営企画の役割・仕事内容に関するよくある質問

Q1. 経営企画と経営管理は何が違いますか?

大まかに言うと、経営企画は「どこへ向かうかを決める」機能で、経営管理は「計画どおりに進んでいるかを管理する」機能です。ただし企業によって両者の業務範囲は大きく異なり、同一部署が両方を担うケースも珍しくありません。厳密に分けている企業では、経営管理部門がPDCAの「C(Check)・A(Act)」を担い、経営企画部門が「P(Plan)」に注力する役割分担をしています。

Q2. 経営企画に向いている人の特徴は?

数字をビジネスの文脈で解釈できること、相手の意見を整理して構造化できること、そして細部の正確さと全体の方向性を同時に意識できる姿勢の3点が挙げられます。加えて、「答えがない問いに自分なりの見解を持てるかどうか」が、現場での活躍を分けます。曖昧な指示を形にする過程を苦に感じない人に向いています。

Q3. 経営企画は激務ですか?

企業によって差があります。四半期・年度の変わり目には予算策定・決算対応が集中し、繁忙期には深夜まで作業が続くケースもあります。一方で、平常期は比較的ペースをコントロールしやすい職種でもあります。忙しさのピークを把握したうえで、自分のライフスタイルと折り合いをつけられるかを確認するため、面接時に「月平均の残業時間」と「繁忙期の目安」を具体的に聞くことをおすすめします。

まとめ

経営企画は、戦略立案から予実管理・プロジェクト推進まで幅広い業務を担う、経営層に最も近い管理部門です。

経営企画の業務の質は、データ集計や承認フローの効率化に大きく左右されます。ExcelとメールでのやりとりをSaaSに移行するだけで、経営企画担当者が本来の分析・提言業務に使える時間は増えます。

BackOfficeDBでは管理部門向けツールを無料で資料請求し、比較・検討することができます。まずは、自社で抱えている課題に沿って、サービスの導入検討を始めてみてください。

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BackOfficeDB編集部
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