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賃上げ促進税制とは?令和6年度の改正ポイントもあわせて解説

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賃上げ促進税制とは?令和6年度の改正ポイントもあわせて解説

賃上げの負担が大きい

費用負担を軽減しながら、従業員のスキルを向上させたい

という事業者におすすめなのが、賃上げ促進税制の制度の活用です。

この制度を利用すれば、税額控除によって費用負担を軽減しながら、賃上げや職業訓練などを促進できます。

ただし、賃上げ促進税制を導入するためには、一定の要件を満たしておく必要があり、単に賃上げや職業訓練を実施しただけでは税額控除の対象となりません。

本記事では、賃上げ促進税制の概要やメリット・デメリットだけでなく、令和6年度の改正ポイントもあわせて解説いたします。

BEET

賃上げ促進税制とは

賃上げ促進税制とは、青色申告書を提出している大企業や中小企業などが、前年度よりも給与などの支給額を増加させた場合、一定要件を満たしていれば増額分の一部を法人税(個人事業主の場合は所得税)から控除する制度です。

税額控除によって、増加分の負担を軽減することで賃上げや人材育成などを促進し、雇用拡大や従業員の生活水準向上を目指します。

参考:中小企業向け賃上げ促進税制ご利用ガイドブック|中小企業庁

所得拡大促進税制との違い

所得拡大促進税制は、令和4年度の税制改正によって、中小企業向け賃上げ促進税制に引き継がれました。

つまり、所得拡大促進税制は賃上げ促進税制の前身となる制度であり、一部改正されているものの、両者に大きな違いはありません

なお、大企業向け賃上げ促進税制の旧制度は、人材確保等促進制度です。

そのため、賃上げ促進税制は、所得拡大促進税制と人材確保等促進制度を統合・再整備した制度となります。

令和6年度の賃上げ促進税制改正ポイント

令和6年度の賃上げ促進税制改正ポイントは、次の5つです。

  • 高い賃上げ率の要件を新設(大企業対象)
  • 繰越向上制度の新設(中小企業対象)
  • 中堅企業枠を新設
  • 子育てとの両立・女性活躍支援の上乗せ要件を新設
  • 教育訓練費の上乗せ要件を緩和

高い賃上げ率の要件を新設(大企業対象)

令和6年度の大企業向け賃上げ促進税制では、上記のとおり高い賃上げ率の要件が新設されました。

継続雇用者給与総額 基本控除率
現行 改正後
+3% 15% 10%
+4% 25% 15%
+5% - 20%
+7% - 25%

引用・参照:賃上げ促進税制について|厚生労働省

より高い賃上げを実現するために、新たに賃上げ率「5%」「7%」を設け、インセティブの強化を図っています

繰越向上制度の新設(中小企業対象)

令和6年度の中小企業向け賃上げ促進税制では、賃上げ促進税制をより導入しやすくするために、繰越控除制度を新設しました。

これにより、賃上げを実施した年度に控除しきれなかった金額を、5年間にわたって繰り越すことが可能です。

参考:賃上げ促進税制について|厚生労働省

子育てとの両立・女性活躍支援の上乗せ要件を新設

上乗せ要件として「子育てとの両立・女性活躍支援」が新設されました。

くるみん・プラチナくるみんもしくは、えるぼし・プラチナえるぼしの認定を受けている場合、税額控除率が5%上乗せされます。

ただし、同要件の税額控除を受けるためには、以下要件を満たしておく必要があります。

対象認定マーク 認証取得日
プラチナくるみん認定
プラチナくるみんプラス認定
プラチナえるぼし認定
適用事業年度終了日まで
くるみん認定
くるみんプラス認定および、えるぼし認定(二段階目三段階目)
適用事業年度中

ただし、くるみん認定および、くるみんプラス認定は、令和4年4月1日以降の基準を満たしたくるみん認定を取得している場合に限り、適用が可能です。

参考:賃上げ促進税制について「※(注釈)5」|経済産業省

くるみん・プラチナくるみん・えるぼし・プラチナえるぼしとは

「くるみん・プラチナくるみん」とは、厚生労働大臣の認定により、子育てサポート企業であることを証明できるマークです。

また、「えるぼし・プラチナえるぼし」も厚生労働大臣の認定により得られることを意味します。

認定されることで、女性が活躍できる取り組みの実施状況が優れている企業であることの証明が可能です。

また、「くるみん・プラチナくるみん」および、「えるぼし・プラチナえるぼし」の認定マークは商品や広告などに掲載が可能です。

そのため、認定を受けられれば、賃上げ促進税制の税額控除だけでなく、ブランドイメージの向上や人材獲得などのメリットも享受できます。

教育訓練費の上乗せ要件を緩和

教育訓練費の上乗せ要件が、次のように緩和されました。

  教育訓練費(前年比)
現行 改正後
大企業 +20% +10%
中堅企業
中小企業 +10% +5%

引用・参考:経済産業省-令和6年度(2024年度)経済産業関係 税制改正について

要件の緩和によって改正後は、教育訓練費の税額控除を上乗せしやすくなっています。

令和6年度賃上げ促進税制の概要

令和6年度の賃上げ促進税制の概要を、次の4項目に分けて解説します。

  • 大企業向けの賃上げ促進税
  • 中堅企業向けの賃上げ促進税制
  • 中小企業向けの賃上げ促進税制
  • マルチステークホルダー方針の公表及びその旨の届出の概要

大企業向けの賃上げ促進税制

大企業向けの賃上げ促進税制を次の3項目に分けて解説します。

  • 適用対象
  • 適用要件
  • 税額控除率

適用対象

大企業向けの賃上げ促進税制の対象となるのは、青色申告を提出している全企業または個人事業主です。

中小企業向けの賃上げ促進税制の場合、青色申告を提出している中小企業であっても特定の要件を満たさなければ適用対象となりません。

一方、大企業向けの賃上げ促進税制では、青色申告事業者であれば誰でも適用されます。

適用要件

大企業向けの賃上げ促進税制における、税額控除の適用要件は次のとおりです。

要件項目 名称 概要
必須要件 賃上げ要件 継続雇用者給与等支給額が、前年比で3%以上増えている
上乗せ要件① 教育訓練費 教育訓練費が、前年比で10%以上増えている
上乗せ要件② 子育てとの両立・
女性活躍支援
「プラチナくるみん」
もしくは
「プラチナえるぼし」の認定を受けている

参考:賃上げ促進税制について|財務省

ただし、「資本金10億円以上かつ従業員数1,000人以上」もしくは「従業員数2,000人超」のいずれかに該当する企業は、マルチステークホルダー方針の公表および、公表した旨を経済産業省に届け出る必要があります。

届け出ていない場合、必須要件を満たしていても賃上げ要件促進税制が適用されないため、注意が必要です。

税額控除率

大企業向けの賃上げ促進税制の税額控除率は、次のとおりです。

必須要件(賃上げ要件) 上乗せ要件①
(教育訓練費)
上乗せ要件②
(子育てとの両立・女性活躍支援)
継続雇用者の
給与等支給額
(前年度比)
税額控除率 税額控除率を
5%上乗せ
税額控除率を
5%上乗せ
+3% 10%
+4% 15%
+5% 20%
+7% 25%

引用・参考:中小企業庁-賃上げ促進税制を強化!

上乗せ要件は①か②いずれか、①と②の併用どちらも可能で、最大35%の税額控除を受けられます。

中堅企業向けの賃上げ促進税制

中堅企業向けの賃上げ促進税制を、次の3項目に分けて解説します。

  • 適用対象
  • 適用要件
  • 税額控除率

適用対象

税制改正によって、令和6年度に新設された中堅企業向けの賃上げ促進税制の適用対象は、青色申告を提出している従業員数2,000人以下の企業または個人事業主です。

ただし、該当企業および該当企業との支配関係がある企業の合計従業員数が1万人を超える場合は、適用対象外となります。

適用要件

中堅企業向けの賃上げ促進税制における税額控除の適用要件は、次のとおりです。

要件項目 名称 概要
必須要件 賃上げ要件 継続雇用者給与等支給額が、前年比で3%以上増えている
上乗せ要件① 教育訓練費 教育訓練費が、前年比で10%以上増えている
上乗せ要件② 子育てとの両立・
女性活躍支援
「プラチナくるみん」
もしくは
「えるぼし三段階目以上」の認定を受けている

参考:賃上げ促進税制について|財務省

ただし、「資本金10億円以上かつ従業員数1,000人以上」の企業は、マルチステークホルダー方針の公表および、公表した旨を経済産業省に届け出る必要があります。

届け出ていない場合、必須要件を満たしていても賃上げ要件促進税制が適用されないため、注意が必要です。

税額控除率

中堅企業向けの賃上げ促進税制の税額控除率は、次のとおりです。

必須要件(賃上げ要件) 上乗せ要件①
(教育訓練費)
上乗せ要件②
(子育てとの両立・女性活躍支援)
継続雇用者の給与等支給額
(前年度比)
税額控除率 税額控除率を5%上乗せ 税額控除率を5%上乗せ
+3% 10%
+4% 25%

引用・参考:中小企業庁-賃上げ促進税制を強化!

上乗せ要件は、①か②いずれか、もしくは①と②の併用どちらも可能です。受けられる税額控除率は、大企業向けの賃上げ促進税制と同様で最大35%となります。

中小企業向けの賃上げ促進税制

中小企業向けの賃上げ促進税制を、次の3項目に分けて解説します。

  • 適用対象
  • 適用要件
  • 税額控除率

適用対象

中小企業向けの賃上げ促進税制の適用対象となるのは、青色申告を提出していてなおかつ、以下のいずれかの要件に該当する事業者です。

  • 資本金または出資金額が1億円以下の法人
  • 資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員数が1,000人以下の法人
  • 協同組合など(中小企業等協同組合、出資組合である商工組合など)
  • 従業員数1,000人以下の個人事業主

引用:中小企業庁-賃上げ促進税制を強化!

ただし、過去3年以内の所得金額の平均額が15億円を超える法人は、賃上げ促進税制の適用対象外となります。

また、資本金または出資金額が1億円以下の法人であっても、以下のいずれかの要件に該当する場合、本制度は適用されません。

 

  • 同一の大規模法人(資本金の額若しくは出資金の額が1億円超の法人、資本若しくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員数が1,000人超の法人又は大法人(資本金の額又は出資金の額が5億円以上である法人等)との間に当該大法人による完全支配関係がある法人等をいい、中小企業投資育成株式会社を除きます。)から2分の1以上の出資を受ける法人
  • 2以上の大規模法人から3分の2以上の出資を受ける法人

引用:中小企業庁-賃上げ促進税制を強化!

適用要件

中小企業向けの賃上げ促進税制における税額控除の適用要件は、次のとおりです。

要件項目 名称 概要
必須要件 賃上げ要件 継続雇用者給与等支給額が、前年比で1.5%以上増えている
上乗せ要件① 教育訓練費 教育訓練費が、前年比で5%以上増えている
上乗せ要件② 子育てとの両立・
女性活躍支援
「くるみん以上」もしくは、
「えるぼし二段階目以上」の認定を受けている

参考:賃上げ促進税制について|財務省

税額控除率

中小企業向けの賃上げ促進税制の税額控除率は、次のとおりです。

必須要件(賃上げ要件) 上乗せ要件①
(教育訓練費)
上乗せ要件②
(子育てとの両立・女性活躍支援)
継続雇用者の
給与等支給額
(前年度比)
税額控除率 税額控除率を10%上乗せ 税額控除率を5%上乗せ
+1.5% 15%
+2.5% 30%

引用・参考:中小企業庁-賃上げ促進税制を強化!

上乗せ要件は①か②いずれか、①と②の併用どちらも可能で、受けられる税額控除率は最大45%となります。

マルチステークホルダー方針の公表及びその旨の届出の概要

マルチステークホルダーとは、課題解決の鍵を握る個人・組織のことを指します。

賃上げ促進税制を導入する際、一定要件に該当する大企業および中堅企業は、マルチステークホルダー方針の公表及びその旨を届け出なければなりません。

マルチステークホルダー方針とは、法人が事業展開するうえで従業員や取引先といったさまざまな個人・組織との関係構築に向けて、賃上げや教育訓練などの実施や取引先との良好な関係構築などの方針をまとめたものです。

マルチステークホルダー方針の公表要件は、株主だけでなく、従業員や取引先、地域関係といったさまざまな個人・組織に対して還元することを促進するために設けられました。

マルチステークホルダー方針の要件を満たすためには、事前に手続きしなければならない他、手続きに向けて「gBizIDプライム」アカウントの申請といった各種準備をしなければなりません。

そのため、各種準備や手続きの期間、税務申告のタイミングを踏まえると、早めに対応する必要があります。

マルチステークホルダー方針の公表要件を満たすための手順

マルチステークホルダー方針の公表要件を満たすための手順は、次の5ステップです。

  1. マルチステークホルダー方針を自社ホームページに公表する
  2. マルチステークホルダー方針を公表したことを経済産業省に届け出る
  3. 経済産業省が発行する受理通知書を受け取る
  4. 内容に変更が場合は経済産業省に届け出る
  5. 税務申告書類に受理通知書の写しを添付する

マルチステークホルダー方針を自社ホームページに公表する

適用事業年度終了日の翌日から45日経過する日までに、様式第一を利用してマルチステークホルダー方針を作成し、自社ホームページに公表する必要があります。

なお、グループ全体で同じホームページの場合は、各社のホームページではなく、グループ全体のホームページにマルチステークホルダー方針を公表して問題ありません。

マルチステークホルダー方針の公表期間は、公表日から適用事業年度終了日の翌日から45日経過する日、もしくは、公表日から起算して1年を経過するいずれか遅い日までです。

税制適用を受ける場合、公表期間内に公表を取り下げられません。

参考:大企業向け「賃上げ促進税制」御利用ガイドブック|経済産業省

マルチステークホルダー方針を公表したことを経済産業省に届け出る

マルチステークホルダー方針を公表したら、適用事業年度終了日の翌日から45日経過する日までに、様式第二を利用して公表した旨を経済産業省に届け出ます

なお、マルチステークホルダー方針の公表を報告する届出は、適用年度ごとに実施しなければなりません。

そのため、前年度に公表済みかつ方針内容に変更がない場合でも、公表の旨を経済産業省に届ける必要があります。

経済産業省が発行する受理通知書を受け取る

不備がない場合は届出が受理され、経済産業省から様式第三(受理通知書)が郵送で発出されます。

なお、届出の受理から受理通知書の発出までにかかる日数は15日程度です。

内容に変更が場合は経済産業省に届け出る

マルチステークホルダー方針および、届出書の内容に変更が生じた場合、様式第四を利用して速やかに経済産業省に届け出る必要があります。

届出受理後、経済産業省が変更届出書の様式第三(受理通知書)を郵送にて発出します。

税務申告書類に受理通知書の写しを添付する

賃上げ促進税制を導入するためには、税務申告時に様式第三(受理通知書)の写しを税務申告書類に添付したうえで、提出しなければなりません

マルチステークホルダー方針を公表していても、受理通知書の写しが添付されていない場合はマルチステークホルダー方針の公表に係る要件を満たしていないとみなされ、税制適用されないため注意が必要です。

賃上げ促進税制のメリット

賃上げ促進税制のメリットは、次の2つです。

  • 法人税の節税
  • 従業員満足度の向上

法人税の節税

急激なインフレによる価格高騰および、不安定な社会情勢による経済的不安から、雇用拡大や賃上げに消極的な企業は少なくありません。

賃上げ促進税制は賃上げ率や教育訓練などの一定要件を満たさなければなりませんが、導入すれば、中小企業は最大45%(大企業・中堅企業は最大35%)の税控除を受けられます

税控除を受けることにより、賃上げによって生じた増額分の負担軽減が可能です。

従業員満足度の向上

従業員満足度を向上させられるのも、賃上げ促進税制のメリットです。

制度導入によって賃上げできれば、従業員の生活負担が軽減される他、税控除率拡大を目的に教育訓練を実施すれば、スキルが向上してキャリアアップが見込めます

また、雇用が拡大した場合は、人手不足改善による残業時間の削減や、従業員1人あたりの業務負担を軽減できるため、ライフワークバランスの維持・向上が可能です。

従業員満足度が向上すれば、モチベーション・パフォーマンスも向上するため、結果として人材流出を抑えられる他、企業の業績アップも期待できます。

賃上げ促進税制のデメリット

賃上げ促進税制のデメリットは次の2つです。

  • 赤字・新設企業は使用できない
  • 企業の財務状況によっては恩恵を得られない

赤字・新設企業は使用できない

赤字・新設企業は、賃上げ促進税制を導入できません。

賃上げ促進税制は納税控除の制度であるため、赤字経営となっている中小企業や所得税納税義務のない個人事業主は対象外となります。

さらに賃上げ促進税制は青色申告事業者が対象であるため、白色申告事業者対象外です。

また、税控除を受けるためには前年度の給与支給額よりも増加させなければなりません。

そのため、青色申告事業者であっても適用受けたい事業年度が白色申告事業者だったり、新設企業で前年度の給与支払い実績がなかったりする場合は適用不可となります。

企業の財務状況によっては恩恵を得られない

企業の財務状況によっては、恩恵を得られないのも賃上げ促進税制のデメリットです。

賃上げ促進税制を導入するためには、大企業・中堅企業で最低3%、中小企業で1.5%の賃上げを実施しなければなりません。

賃上げによる税控除は受けられるものの、1度賃上げすれば引き下げが難しくなり、社会保険・労働保険などの法定福利費負担も増えるため、結果として資金繰りが悪化するリスクがあります。

賃金に資金を割いて資金繰りが悪化し、設備投資に資金を回せず労働生産性が低下するリスクも少なくありません。

そのため、損益やキャッシュフローなどで賃上げによる効果を比較しながら、中長期的な目線での導入検討が必要です。

また、税制の優遇を受けられるのは、法人は法人税のみ、個人事業主は所得税のみになります。

税負担が少ない企業の場合、賃上げ促進税制を導入しても賃上げコストの方が大きいため、恩恵を得られない可能性が高いです。

賃上げ促進税制の注意点

賃上げ促進税制を導入する際は、制度変遷による記載ミスに注意しなければなりません。

賃上げ促進税制は長期的に運用されている制度であるため、以前と比べると要件などが少しずつ変更されています。

そのため、制度変遷を原因とする記載ミスが多く、国税庁が注意喚起を実施しています。

記載ミスがあった場合、修正申告や更新請求をしても控除額の増額はできません。

控除額を最大化させるためにも、記載ミスには十分気を付ける必要があります。

参考:別表六(三十一)を使用するに当たっての注意点(中小企業向け賃上げ促進税制の適用に当たっての注意点)|国税庁

まとめ

賃上げ税制促進は、賃上げなどで生じた増額分の一部を法人税(個人事業主の場合は所得税)から控除してくれる制度です。

一定要件を満たさなければなりませんが、導入できれば税控除によって費用負担を軽減できるため、賃上げなどを推進して従業員満足度の向上をはじめとするメリットを享受できます。

ただし、賃上げ促進税制はデメリットもあり、赤字・新設企業で使用できない他、企業の財務状況によっては恩恵を得られません。

また、大企業向け・中堅企業向け・中小企業向けと企業規模によって、税控除率や適用対象、適用要件が異なります。

長期的に運用されている制度であることから、改正によって都度、制度内容も変更されているため、記載ミスで控除額を最大化できなかったり、要件を見過ごして制度が適用されなかったりする事態になりかねません。

制度が適用され控除額を最大化させるためには、制度内容をしっかりとしたうえで、確実に申請していくことが大切です。

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BackOfficeDB編集部
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BackOfficeDB編集部
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