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経営企画に役立つおすすめ資格8選!転職の市場動向とポイントも解説

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経営企画に役立つおすすめ資格8選!転職の市場動向とポイントも解説

経営企画の業務に従事するうえで、資格は求められません。

しかし、資格があることで知識やスキルを客観的に証明でき、周囲からの評価や信頼を獲得できます。

また、資格を取得する過程で、経営企画の実務に役立つ幅広い知識を身につけることができ、経営企画職としてレベルアップすることが可能です。

本記事では、経営企画におすすめの資格や活躍できる分野、向いている人の特徴などを解説します。

転職市場動向や活用したい転職エージェントも確認しましょう。

経営企画に役立つおすすめ資格8選

経営企画の実務やキャリアに役立つ資格を8つ紹介します。

MBA

MBAは、経営学の修士号の学位を取得するための、社会人向け教育プログラムです。

内容としては、経営戦略やマーケティング、財務会計や人事管理など、ビジネスの基礎から応用まで幅広く学ぶことができます。

経営企画に求められる経営全般に関する知識やスキルを習得でき、グローバルな視野を養うことが可能です。

日本でのMBA取得方法は、MBAのプログラムがある大学院に通う、もしくはオンラインプログラム(海外・国内どちらでも可)を受講する方法です。

日本語を使用しない講義もあるので、英語に自信がなくても受講できます。

むしろ積極的に英語を使用して英語力も身に付けたいでのであれば、海外へ留学か海外のオンラインプログラムを受講すると、講義がすべて英語なので、MBA取得を目指しながら英語も身につけることが可能です。

公認会計士・USCPA

公認会計士は、日本の会計基準や税法に基づき、企業の財務諸表の監査や証明をおこなう資格です。

財務分析や予算管理などに必要な知識やスキルを備えていることをアピールできます。

一方のUSCPAは、米国の会計基準や税法に基づいた米国公認会計士の資格です。

そのため、日本の独占業務をおこなうことはできませんが、国際的な会計知識や英語力も身につけることができるため、グローバル企業の経営企画に役立つでしょう。

公認会計士は30,000時間USCPAは1,000時間〜1,500時間の勉強時間が必要といわれていおり、公認会計士のほうが資格の取得難易度が高く、その分資格としての評価も高いです。

大幅なキャリアアップを目指すのであれば、公認会計士の資格取得を目指してから、USCPAの取得を目指す流れがおすすめです。

※参考:公認会計士とは|日本公認会計士協会

税理士

税理士は税法に関する専門家として、個人や法人の税務申告や相談をおこなえる資格で、国家資格のひとつです。

税理士資格をもつことで、企業の税務上のリスクやメリットを把握し、企業の利益やキャッシュフローに影響する重要な要素を考慮でき、最適な経営判断の支援ができます。

科目合格の場合でも履歴書に書けるので、働きながら資格取得を目指したい方もチャレンジしやすいでしょう。

また、税理士登録をするためには、実務経験が2年以上必要です。

過去にも実務経験がなく、今すぐに税理士登録を考えていない場合には、科目合格の期限は無期限なので、自分のタイミングで実務経験をした後に新たなキャリアを積む選択も可能です。

※参考:税理士とは | 日本税理士会連合会

中小企業診断士

中小企業診断士は、企業の経営課題を発見し、解決策を提案をおこなう専門家であり、経営コンサルタントに関する唯一の国家資格とされています。

経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、ウェイ管理(オペレーション・マネジメント)、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策が試験範囲です。

経営管理・財務会計・マーケティングなど、企業の経営に関する幅広い分野で重宝されてます。

※参考:どうしたら中小企業診断士になれるの?|一般社団法人中小企業診断協会

日商簿記検定

日商簿記検定は、会計の基礎から応用までの知識を測る検定です。

1級から3級まであり、1級は会計士や税理士などの専門家レベルの会計知識2級は企業の経理担当者レベルの会計知識3級は会計の基礎知識を問われます。

経営企画では、コスト面についての業務が発生するため、お金の流れを把握して財務諸表を作成する力が身に付けられる日商簿記の資格が役立ちます。

基礎知識だけではなく、実務レベルの力が求められるため、2級以上の取得が望ましいです。

※参考:簿記 | 商工会議所の検定試験

FP&A(経営企画スキル検定)

日本CFO協会が提供しているFP&Aは、米国AFPが認定するFP&Aのグローバル資格「FPAC」取得に向けた入門プログラムです。

FPACの価値はグローバルに認められており、FPACの資格プログラムを日本企業の実情を考慮したうえで開発されたのがFP&Aです。

経営企画・経営管理についての実務スキルを学ぶことができ、スコアに応じた5段階評価で実務レベルを示すことができます。

2015年6月からコーポレートガバナンス・コードが上場企業に適用されたため、それに対応できるスキルが身に付くFP&Aの需要は高まっています

ビジネス会計検定試験

ビジネス会計検定試験は、ビジネスシーンで必要な会計知識や技能を測る検定試験です。

日商簿記と似ていますが、日商簿記は財務諸表の作成、ビジネス会計検定は財務諸表を理解して分析する力が身に付けることが目的の資格です。

レベルは、下記のとおり1級から3級まであります。

  • 1級:上場企業の財務部門や監査法人などで活躍できるレベルの会計知識や技能が身に付く
  • 2級:財務諸表の分析を通じて経営戦略を理解できるレベル
  • 3級:財務諸表を理解するための基本的な知識があるレベル

経営企画の実務で活用したい場合は、2級以上の取得をおすすめします。

TOEIC・TOEFL

経営企画では、国内外の市場動向や競合分析、業界動向などを常に把握し、的確な判断をくだす必要があります。

また、国際的なプロジェクトや交渉に携わる機会も少なくありません。そのため、英語力ないと業務に支障が出てしまう可能性もあります。

英語力を証明するためには、TOEICやTOEFLなどの試験を受験することがおすすめです。

点数は、TOEICは700点以上、TOEFLは80点以上が目安になります。

経営企画職が活躍できる分野

経営企画職は、企業の戦略や方針を立案・実行する役割を担っており、さまざまな業界や分野で活躍できるポジションです。

近年では、とくに以下の4つの分野で経営企画職の需要が高まっています。

M&A

M&Aは企業の成長戦略のひとつとして、市場シェアの拡大や新規事業の開拓などを目的として実施されます。

中小企業庁のデータによると、M&Aの件数推移は2018年~2020年の間で毎年3,700件以上あります。2019年は4,088件までも数が増えていました。

また、事業引継ぎセンターへの相談件数を増加傾向にあり、ますますM&Aの業界は活発になっていくと予測できるでしょう。

事業会社のM&Aは経営企画部門が主導することも多く、M&Aのターゲット選定や交渉、デューデリジェンスなどプロセス全体に関わることができます。

M&Aは高度な分析力や交渉力、コミュニケーション力などが求められるため、経営企画として成長できる魅力的な分野です。

※参考:中小企業庁:2021年版「中小企業白書」 第2節 M&Aを通じた経営資源の有効活用

グローバル展開

昨今、国内市場の飽和や競争激化に対応するために、ビジネスのグローバル展開に多くの企業が取り組んでいます。

外国企業からみても、日本のビジネス環境は魅力的であるともされており、グローバル展開は活発化していくと思われます。

グローバル展開の戦略立案や実行支援は、企画経営がおこなうことも多いです。

グローバル展開を進めていくうえで、海外市場の動向やニーズを把握し、現地法人やパートナーと連携することが重要になります。

そのため、語学力に自信のある方は、グローバル展開に積極的な企業の経営企画で活躍できるでしょう。

※参考:令和4年度我が国のグローバル化促進のための日本企業及び外国企業の実態調査報告書|経済産業省

DX、デジタル化

DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、ITやデジタル技術を活用してビジネスや社会を変革することです。

デジタル化は、コロナ禍において顧客ニーズに応えるために必要不可欠な取り組みとして広がりました。

経営企画職は、DXやデジタル化の推進役としての活躍に期待されるケースが多くあります。

DXやデジタル化に関わる場合は、ITやデジタル技術に関する知識やスキルだけでなく、ビジネスモデルやプロセスの改革にも寄与できる視点が求められます。

SDGs、ESG

SDGsは持続可能な開発目標のことで、国連が定めた2030年までに達成すべき17の目標です。

一方ESGとは、環境・社会・ガバナンスのことで、企業の社会的責任や持続可能性を評価する指標です。

昨今、SDGsやESGは企業の社会的価値を高めるだけでなく、競争力や収益性にも影響する重要なテーマとして国際的に注目されています。

経営企画がSDGsやESGに関わる場合も多く、社会的課題への関心や理解だけでなく、数値的な分析や評価する力が求められます。

経営企画に向いている人

経営企画職の適性は、以下のような特徴がある人です。

数字に強い人

経営企画では、財務や会計などの数字を分析し、経営判断の根拠とする能力が求められます。

また、予算や実績などの数字を管理し、効率的な資源配分を行うことも必要です。

そのため、数字に強く、論理的で客観的な思考ができる人に適性があります。

経営に興味関心が強い人・ビジネスセンスがある人

経営企画では、市場や競合、顧客などの外部環境を常に把握し、変化に対応できる戦略を考えることが必要です。

自社の強みや課題などの内部環境も分析し、業界における自社のポジショニングや差別化を明確にすることも求められます。

そのため、経営に関する興味・関心が強くビジネスセンスがある人は経営企画に向いています。

経営層や関係部署との調整や説得ができる人

経営企画の業務では、経営層や関係部署と密に連携して戦略や計画を実現するため、コミュニケーション能力や交渉能力が不可欠です。

経営層や関係部署との調整ができるのはもちろん、経営層に対して臆せず意見を述べることができる人に適性があります。

リーダーシップがある人

部署を横断するプロジェクトでは、経営企画がチームやプロジェクトを率いることがあるため、リーダーシップがある人に向いています。

リーダーシップがある人は目標を明確にしたうえでメンバーを動機づけし、プロジェクトを成功に導くことができます。

経営企画職の転職市場動向

転職して経営企画職を目指す方は、市場の動向を押さえたうえで転職活動を進めましょう。

企業規模にかかわらずニーズが高い

経営企画職は、企業の戦略立案や事業計画の策定、経営改革や事業再編など経営に直結する重要な業務を担うポジションです。

そのため、大企業だけでなく中小企業やベンチャー企業でも高いニーズがあります。

中でも、新規事業や海外展開などの成長戦略を実行するためには、経営企画職のスキルや知見が必要不可欠です。

また、コロナ禍で経営環境が変化したこともあり、経営企画職のニーズはさらに高まっています。

経営企画経験は求めない求人も増えている

経営企画職に転職するには、経営企画部門での経験が必要と思われがちですが、必ずしもそうではありません。

近年では、経営企画経験を求めない求人も増えています

理由は、経営企画職に求められるスキルは、ほかの部門や業界で培ったスキルと共通するものが多いからです。

たとえば、論理的思考力分析力プレゼンテーション力コミュニケーション力などはどんな仕事でも必要なスキルであり、経営企画でも存分に活かせます。

そのため、経営企画職に興味がある人は、自分の強みを整理し、経営企画でどんな貢献ができるのかをアピールしましょう。

経営企画になる人の一般的なキャリアパス

経営企画になる人の一般的なキャリアパスは、社内異動で経営企画部門に移るか、他社での経験を活かして転職するパターンの2つに分類できます。

異動の場合は、自社のビジネスや課題に詳しいためマッチする可能性が高いですが、現在の部門で成果を出すことが求められます。

転職の場合は、コンサルティングファームや監査法人のアドバイザリー部門からのキャリアチェンジが比較的多い傾向です。

経営戦略や事業計画の立案・実行支援のスキルやノウハウを活かすことができるでしょう。

ほかには、金融業界での財務知識を活かして、経営企画に転職する場合があります。

経営企画への転職を実現するためのポイント

経営企画への転職では、業界経験を活かせる求人を選ぶことや面接対策、転職エージェントの活用がポイントとなります。

業界経験を活かせる転職先を選ぶ

経営企画は、業界や企業の特性に合わせて、戦略や計画を立案する仕事です。

そのため、業界経験を活かせる転職先を選ぶことで、より高い貢献ができるでしょう。

業界経験があれば、企業現状分析や市場調査などのスピードや精度が高まりますし、業界の動向や競合他社の情報にも敏感になれます。

業界経験者は、求人企業からも信頼感や期待感をもたれやすいでしょう。

面接対策を念入りに行う

経営企画への転職では、面接でのパフォーマンスが大きく影響します。

面接の際、自分の経歴や志望動機だけでなく、業界や企業に関する知識や分析力、課題解決能力なども問われます。

そのため、面接対策を念入りに行うことが必要です。

自分の強みや弱み、キャリアプランなどを明確に整理し、自己PRや志望理由を具体的かつ説得力のあるものにしましょう。

また、採用企業の事業内容やビジョン、経営課題などを事前に調べておき、自分がどのように貢献できるかを考えておくことも大切です。

選考では人間性も見られている

経営企画では、社内外のさまざまなステークホルダーとコミュニケーションを取りながら仕事を進める必要があるため、選考では人間性も見られています。

コミュニケーション能力やチームワークはもちろんですが、謙虚さや柔軟さ、主体性や積極性なども重視されます。

選考では、自分の意見や考え方をしっかり伝えることだけでなく、相手の話を聞く姿勢やフィードバックに対する反応なども見逃されません。

自分らしさを出しつつも、面接官に好印象を与えるように心がけましょう。

転職エージェントのサポートを受ける

経営企画への転職は競争率が高く難易度も高いため、転職エージェントのサポートを受けることがおすすめです。

転職エージェントは、自分に合った求人情報を紹介してくれるだけでなく、応募書類の添削や面接対策などもおこなってくれます。

サポートを受けることで、経営企画への転職成功確率を高めることができます。       

経営企画の転職エージェントおすすめ3選

経営企画への転職に、おすすめの転職エージェントを紹介します。

BEET

BEETは、管理部門・バックオフィス系職種の転職支援に特化した転職エージェントです。

アドバイザーは管理部門の働き方を熟知しており、経験や志向に合った求人を紹介しています。

上場企業の経営企画ポジションや経営企画室長、成長企業の経営企画ポジションなど多彩な求人を扱っています。

公式サイト:https://beet-agent.com/

ハイスタ会計士

ハイスタ会計士は、公認会計士・USCPA・税理士に特化してキャリア支援を提供しているエージェントです。

会計士・税理士のキャリアに精通しており、士業の知識や経験を活かせるキャリアを提案してもらえます。

公認会計士やUSCPA、税理士の資格を持っている方で、経営企画の業務に携わりたい場合でも、志向や経験を踏まえて的確なアドバイスを提案してもらえるはずです。

公式サイト:https://hi-standard.pro/cpa/

MS Agent

MS Agentは、管理部門と士業の転職支援を専門とする転職エージェントです。

上場企業の70%以上との取引実績があるため、上場企業の経営企画ポジションを希望する方におすすめします。

30年以上の実績がある点、安心してサポートを受けられるでしょう。

公式サイト:https://www.jmsc.co.jp/

まとめ

経営企画にで活かせる資格・検定は、MBAや公認会計士、日商簿記検定やビジネス会計検定などさまざまにあります。

資格は必須ではありませんが、実務や転職に活かせるうえに、キャリアアップにも繋がるため、興味のある資格取得に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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BackOfficeDB編集部
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BackOfficeDB編集部
こんにちは。BackOfficeDB編集部です。 私たちは、管理部門に関する情報発信を専門にしています。 業務効率化や、各職種のキャリアプラン、スキルアップなど、管理部門の様々なお悩みにお答えします。