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ワークフローシステムを導入することで、業務上の申請・承認にかかわるプロセスを簡素化し、徹底的に業務効率化ができます。
「誰が」「いつまでに」「何を」すればよいのか、一目でわかるようになるだけでなく、紙の書類を管理する負担も軽減できるため非常に便利です。
ワークフローシステムのラインナップは充実しているため、どの製品を選べばよいのか、かえって悩んでしまう人も多いでしょう。
本記事では、ワークフローシステムの主な機能や特徴、製品を比較する際のポイントを紹介します。
ワークフローとは、直訳すると仕事(work)の流れ(flow)のことで、組織内で行う申請・承認といった各種業務プロセスのことを指します。
各種機能により、それらを効率化するのがワークフローシステムです。
例えば、次のような課題がある場合に有効です。
課題を抱え、業務プロセスを改善したいと考えている管理部門にとっては、大いに導入する価値があるシステムです。
製品のラインナップが豊富なため、自社が抱えている課題に合わせて、さまざまな選択肢を選べます。
ここからは、ワークフローシステムを導入することによって得られる恩恵を見ていきましょう。
「申請・承認」「書類管理」「内部統制」これらの面における、メリットを3つピックアップしました。
組織内で、自分一人の権限では決定を下せない事象が生じたときは、自分より立場が上の人へ申請し、承認を得る必要があります。
例えば、備品を一つ購入するだけでも、会社の予算を使うことになるため承認が必要です。新たな人材の採用や、取引先との契約締結など、申請が必要な場面はほかにも多く訪れます。
ワークフローシステムを活用すると、申請から稟議・決裁までをすべてソフトウェア上で行えるようになります。自由にカスタマイズできるため、流れがスムーズになり、一連の申請業務をスピードアップさせることが可能です。
これまで申請業務にかけていた時間を、他の業務に回せるようになるため、結果として組織全体の業務効率化を実現できます。
アナログな方法で書類管理をしていると、書類の量が増えていくにつれて、管理の負担が重くなり、ミスを起こすリスクも増大します。
大切な書類を紛失してしまったり、他の書類と取り違えてしまったりと、重大なヒューマンエラーも起こりかねません。
業務で使用する書類の作成や管理を電子化するために、ワークフローシステムを導入することで、都度書類を印刷する手間も省けるうえに、ペーパーレス化を実現できるため、作業時間の短縮に加えて、コストダウンにもつながるでしょう。
アナログな書類管理を脱却し、刷新したい組織にとっては、大いに採用価値のあるシステムです。
ワークフローを効率化するにあたって、組織内に統一されたルールがあるかどうかは重要なポイントです。ルールやフォーマットが定まっていないと、従業員ごとに業務プロセスや手法がバラバラになってしまいます。
「次は誰に押印してもらえば良いのだろう?」
「いつまでに完了させればよいのだろう?」
などと、取り組むべきタスクが不明瞭になるおそれもあり、非効率的です。
部署や課の垣根を越えたプロジェクトを実施するときも、理解が意思疎通を図るのに障壁となり、うまく連携を取るのが難しくなります。
ワークフローシステムは、申請フォームのフォーマットを統一したり、所属部署に応じて承認ルートを分岐させたりすることも可能です。
いつ誰が何をしたら良いのかが明確になり、組織全体で業務の流動性が高まります。決まったワークフローに沿って、申請・承認までを行えるため、運用ルールがはっきりとわかりやすくなるのもメリットです。
このように、導入後は自社に合った形で運用することにより、内部統制を強化できます。
ワークフローシステムが担う役割は、大きく分けて5つあります。
これらを実現するために、ワークフローシステムに搭載されている機能を詳しく解説します。
申請および起票の機能は、ワークフローシステムの核とも言える機能で、伝票の起票や申請書の提出が簡単に行えます。
あらかじめテンプレートが用意されているため、一から自分の手で作成する必要はありません。どのような様式にするか悩んだときでも、テンプレートをそのまま使えます。
ファイル添付やコメント付加などの機能も搭載されているほか、Excel形式での出力も可能で、ファイルの共有・提出も簡単です。
申請書や帳簿のフォーマットやフォームは、テンプレートを利用するだけでなく、オリジナルで作成することも可能です。
プルダウンやラジオボタンなどを自由に作成・配置し、用途に応じた書類作成ができます。
自分宛てに届いた申請を確認し、承認・却下または差し戻しできる機能です。
「誰が」「いつ」「何を」承認したか、詳細にログを残せます。判断結果にコメントを付与できる製品もあり、却下や差し戻しの理由を記し残しておくことも可能です。
ワークフローシステムを利用すると、申請・承認の期限や結果などを通知で確認することが可能です。申請者側にとっては、誰が承認していて、誰がしていないのかを把握しやすくなります。
一方の承認者側にとっては、まだ対応していない申請をリストでチェックできるため、確認漏れを防げる便利な機能です。
申請プロセスが進んだ段階で、随時通知が届くため進捗を都度尋ねなくても、画面上ですぐに進捗を把握できます。
その他、さまざまな管理機能を備えています。
ワークフローシステムは、機能や特徴によって以下の5種類に分類できます。
組織が大規模でも、組織階層を細かく構築でき、人事異動の際も簡単に管理できます。複数社で横断して利用できるため、多くのグループ会社を抱える企業にもおすすめです。
大企業特有の複雑な申請・承認フローにも、充実した機能でしっかりと対応できるうえに、多国籍の社員が所属していることを想定し、多言語に対応している製品もあります。
あまり組織規模が大きくなく、コストパフォーマンスや使いやすさを重視する企業におすすめです。
機能やUI(ユーザーインターフェース)がシンプルで、時間をかけてカスタマイズせずとも、十分に力を発揮します。
多くの製品は「月額500円/1ユーザー」のようなわかりやすい料金体系となっており、必要な分だけ契約すれば、コストを最低限に抑えられます(ただし、最低契約ユーザー数が決められている場合もあります)。
Excelとの連携に一番優れたタイプです。Excelで申請書を作成し、ファイルをアップロードすると、瞬時に電子化してフォーム化してくれます。電子印鑑を作成し、自動で捺印する機能が搭載されているものもあります。
日頃からExcelを使用しており、使い慣れている人にとっては、最適なタイプの製品と言えるでしょう。
勤怠管理や経費精算など、バックオフィスシステムと一体になった製品です。
統合されたクラウド上にシステムが集約されているため、共通の使用感でスムーズな相互利用が可能です。バックオフィス業務の効率化を課題としている企業にとっては、導入を検討する価値があるでしょう。
グループウェアの一部として利用できる、ワークフローシステムのことを指します。
チャットやカレンダー、タスク管理、スケジュール管理などのツールがあわせて利用できるため、あらゆる場面でマルチに活躍します。
ワークフローだけに限定すると、他のタイプと比較した際に、機能性の面でやや劣る傾向にありますが、複数の業務を同時に効率化できる点は明確なメリットです。
ワークフローシステムの選び方に悩んでいる方が、参考にしてほしいポイントをまとめました。
各製品を比較する際、これから紹介する6つのポイントを意識してみてください。
どの製品も「業務を効率化する目的」は共通していますが、機能や操作性はそれぞれ異なっています。申請・承認業務に特化しているものや、汎用性を強みとし、同時に複数の業務を効率化できるものなど、機能の特徴には多様性があります。
また、ドラッグ&ドロップで直感的に操作できたり、ワンクリックで簡単に申請書を修正できたりと、操作性の特徴もさまざまです。
製品を比較する際は「必要な機能が搭載されていること」「直感的に操作しやすいこと」この2点を満たしているか、必ず確認しましょう。これらは業務の生産性を大きく左右するため、最も優先して考慮すべきポイントです。
ワークフローシステムの導入形態には、「オンプレミス型」「クラウド型」の2種類があります。
オンプレミス型は、システムの運用に必要なハードウェア・ソフトウェア両方を自社で保有し、管理する形態です。あらゆるシステム管理を自らが担うことになるため、自社のニーズに応じてシステムをカスタマイズしたり、セキュリティを強化したりできます。
その一方で、サーバーなどを自前で用意し、保守・運用にリソースを割かなければならないデメリットもあります。
クラウド型は、インターネット接続によって外部サーバーへアクセスし、システムを利用する形態です。オンプレミス型とは対照的に、初期費用を抑えられ、インターネット環境さえあればすぐに運用準備を始められます。既存システムとの連携や、カスタマイズにおける自由度が低い点はマイナスポイントかもしれません。
オンプレミス型とクラウド型のどちらが優れているかは、一概に言えません。
なぜなら、双方にメリットとデメリットがあり、マッチする組織のタイプもまったく異なるからです。自社にはどちらが合っているのか、じっくりと検討して選ぶ必要があります。
ワークフローシステムは、API連携でその他のシステムと統合させることで、より強力な効果を発揮できます。連携性能が優れているかどうかは、前項で触れたように、導入形態による違いもあります。
しかしながら「どのシステムと連携できるか」「何種類のシステムと連携できるか」は、製品によっても差があるのです。
ワークフローシステムと連携できるシステムの例として、以下が挙げられます。
パソコンのほかに、スマートフォンやタブレットから利用できると、場所を選ばずに業務に取りかかれるためとても便利です。
特に、リモートワークを取り入れている会社であれば、会社に設置しているパソコン以外のデバイスからアクセスできることは、何よりも優先度の高い条件でしょう。
なお、オンプレミス型で導入した場合は、自社サーバーにアクセスしないとシステムを利用できません。外部からスマートフォンでアクセスする、といった利用方法を想定しているならば、前提としてクラウド型を選ぶところがスタート地点となります。
ワークフローシステムの利用料金は、機能が充実していればいるほど高くなる傾向にあります。自社にはどこまでの機能が必要か、いくらまでならコストをかけられるか、あらかじめ整理しておきましょう。
組織の規模が大きいと、大人数で利用できることが前提となるため、それなりにコストがかかります。
中小企業であれば、必要最低限の機能を備えている製品を選べば、基本的には問題ありません。どうしても機能不足を感じたときは、アップグレードや他製品への乗り換えを検討しましょう。
特に大企業の場合は、カスタマイズ性を重視すべきです。
従業員が多く、ワークフローが複雑でも、自由自在にルートを設定できる製品を選びましょう。また、必要に応じて、プログラミングで機能を追加できるものもあります。
それでは、実際におすすめ製品を見てみましょう。前述した5つのタイプそれぞれについて、人気の製品を多数ピックアップしました。初期費用の記載がないものは、基本料金のみで利用できます(一部例外あり)。
まずは、大企業向けのワークフローシステムです。機能が豊富な製品が多くラインナップされています。
直感的な操作で、稟議決裁・人事身上・各種諸届などを効率化できるワークフローシステムです。経費精算・就業管理を行える、同シリーズの他製品とも連携できます。
柔軟性と堅牢性を兼ね備えたフォーム作成が可能な人気製品です。優れた証跡管理機能により、内部統制・監査も強化できます。料金を知りたい場合は問い合わせが必要です。
【オンプレミス版価格】
【クラウド版価格】
【クラウド版(環境契約)価格】
要問い合わせ
「組織改編・業務変更への対応力」「優れた拡張性」の2つを強みとする製品です。紙のような感覚で、直感的に操作できます。
【Standardプラン価格】
【Enterpriseプラン価格】
豊富に用意された標準コンポーネントを、部品を組み合わせるようにして設計し、ルートを作成します。日本企業特有の複雑なワークフローにも柔軟に対応可能です。料金の見積もりには問い合わせが必要になります。
中小企業におすすめの製品です。料金がリーズナブルで、導入のハードルが低いものもラインナップされています。
オプション契約により、desknet's NEOやサイボウズofficeと連携させることも可能です。
【スタンダードプラン価格】
【プリペイドプラン価格】
【クラウド版価格】
【パッケージ版価格】
【Google Workspace版価格】
【Microsoft 365版価格】
【独自アカウント版価格】
人事労務や経費精算システムなどを提供する、ジンジャーシリーズのワークフローシステムです。カラフルでわかりやすいデザインが目を惹きます。料金に関しては、問い合わせから見積もりを受けましょう。
おすすめのExcelフォーム型製品です。
【クラウド版スタンダードプラン価格】
【クラウド版プレミアムプラン価格】
【オンプレミス版価格】
要問い合わせ
とにかくシンプルさにこだわっており、ドラッグ&ドロップで簡単に申請業務をおこなえます。
インストール不要で、Webブラウザでの利用も可能です。クラウド版・オンプレミス版ともに、見積もりを依頼することで、料金プランの提案を受けられます。
【一律料金】
【クラウド版価格】
【パッケージ版価格】
社内ポータルソリューションの一部として、ワークフローシステムが搭載されています。問い合わせをすることで、料金の見積もりを受けられます。
【クラウド版価格】
月額基本料金:250円~/1ユーザー
【パッケージ版価格】
ライセンス標準価格:500,000円
おすすめのバックオフィス一体型製品です。
サービス継続率99%を超える、ユーザー満足度の高いバックオフィス一体型製品です。改正電子帳簿保存法にも対応しており、経理の強力な味方として活躍します。
【料金体系】
月額基本料金:10,000円~
問い合わせにより、自社に最適なプランを提案してもらえます。
勤怠・工数・経費それぞれに分かれたバックオフィスシステムのうち、2つまたは3つを組み合わせて利用できる「チムスピMix」プランがあります。
チムスピMIxプランでは、透明性のあるワークフロー構築により、内部統制の強化が可能です。従業員の業務に関するさまざまなデータを「ワークログ」として蓄積し、生産性や業務効率を最適化しています。
【チムスピMixプラン価格】
チームスピリットシリーズから2製品を選んで利用できます。最低50名の利用が必要です。
【チムスピMix+プラン】
チームスピリットシリーズから、3製品を選んで利用できます。こちらも最低50名から契約が可能です。
「いままでの運用そのままで」をイメージして開発された製品で、既存のワークフローを維持したまま、電子化・省力化できます。豊富なテンプレートを利用できる他、紙の申請用紙イメージを取り込んで、様式はそのままに、作業効率を飛躍的に向上させることもできます。
【価格】
契約するライセンス数によってボリュームディスカウントがあり、多く契約すればするほど割安になります。
おすすめのグループウェア一体型ワークフローシステムです。どの製品も、組織規模の大きさを問わず、マルチに活躍できます。
『kintone』などの業務アプリで、人気のサイボウズが提供するクラウド型グループウェアです。プレミアムコースでは、勤怠管理やファイル管理などの標準機能の他に、Webデータベース「カスタムアプリ」を使用できます。
【スタンダードコース価格】
月額プラン・年額プランどちらの場合も、最低5ユーザーから利用できます。
【プレミアムコース価格】
プレミアムコースも同様に、いずれも最低5ユーザーから契約が可能です。
基本プランの契約で、ワークフローの他に、メールやスケジュール管理、文書管理など27種のツールを使用できます。上で紹介したMAJOR FLOW Z FORMとの連携も可能です。
【クラウド版価格】
最低5ユーザーからの契約が可能です。
【パッケージ版価格】
1年目のサポート料金は基本ライセンス価格に含まれていますが、2年目以降に継続してサポートを受ける場合は、年間サポート料金が必要です。
無料のSTARTERプランは、利用上限が50ユーザーまでではあるものの、1か月あたり5,000までのワークフローを自動化できます。
【STARTERプラン価格】
【PROプラン価格】
STARTERプランよりも高度な機能を使用できます。ユーザー数上限は500人までです。
【ENTERPRIZEプラン価格】
PROプランよりもさらに上のプランです。ユーザー数無制限で、全ての機能を使用できます。ENTERPRIZEプランを契約する場合の料金は、問い合わせが必要です。
スケジュール管理という名称ながら、ワークフローや出欠確認、日程調整などオールラウンドに活躍します。
無料で使えるフリープランから、本格的な運用が可能なベーシックプラン、あらゆる機能を備え、セキュリティとサポートも万全のプレミアムプランまで、選択肢が豊富です。
【フリープラン】
【ベーシックプラン】
最低契約ユーザー数は10名からとなっています。なお、上記は年間契約の場合の月額料金です。月間契約の場合は月に600円と、やや割高になります。
【プレミアムプラン】
最低契約ユーザー数は10名からとなっています。
なお、上記は年間契約で申し込んだ場合の月額料金です。ベーシックプラン同様、月間契約で申し込んだ場合は月額料金960円と、やや割高になります。
「多機能・低価格」が売りの製品です。テレワーク支援機能を標準搭載し、働き方改革を進める組織をサポートします。クラウド版は最低5ユーザーから契約でき、気軽に始められます。
【クラウド版価格】
【パッケージ版価格】
続いて、上記で挙げた製品を利用し、ワークフローの効率化を実現している企業を紹介します。ここでは「キリンホールディングス株式会社」「株式会社ワンキャリア」「株式会社鹿児島放送」これら3社の導入事例をまとめました。
国内を代表する飲料メーカー・キリンビバレッジ株式会社や、キリンビール株式会社を傘下に置くキリンホールディングス株式会社の事例です。
キリンホールディングスでは、2020年に開始した「『働きがい』改革 KIRIN Work Style 3.0」の一環として「楽々WorkflowⅡ」を導入しました。
導入完了にかかった期間は約8か月間と、組織規模に対してとてもスピーディーです。グループ約40社・約15,000名の社員を対象がシステムを使用できるようになり、ペーパーレス化を実現、在宅勤務の推進に大きく成功しました。
参考:事例:キリンホールディングス【グループ全域でペーパーレス化を実現し在宅勤務体制を構築】 | ワークフロー 楽々WorkflowII
就活サイト「ONE CAREER」を運営している株式会社ワンキャリアは、「ジョブカンワークフロー」を採用しています。
ワンキャリアでは、組織規模が大きくなるにつれて、捺印申請や承認作業の管理に、課題を感じるようになりました。そこでワークフローシステムの導入を検討、デザインと操作性の良さ・料金の安さが決め手となり、ジョブカンワークフローの導入を決意します。
導入後は、あやふやだった承認状況が一目でわかるようになり、申請フォームの作成も簡単におこなえるようになりました。シンプルで親しみやすいデザイン・わかりやすい操作性のおかげで、社員はすぐに適応できました。低コストで業務効率化を実現した顕著な事例です。
参考:株式会社ワンキャリア(旧:株式会社トライフ)|導入事例|ジョブカンワークフロー
鹿児島県の民放テレビ局・株式会社鹿児島放送は、「desknet’s NEO」の導入により紙の書類を8割削減することに成功しました。
自社で構築したグループウェアの老朽化、特にメール機能の不便さも改善しています。部署ごとに個別でワークフローを構築し、社内コミュニケーションの質・速度ともに最適化しました。
desknet's NEOは既存ワークフローのスムーズな移行が可能なため、鹿児島放送は3か月という短期間で導入を完了できました。ITリテラシーの高さを問わず、誰でも扱いやすいため、社内全体で劇的な業務効率化に成功しています。
参考:グループウェア導入事例:株式会社鹿児島放送様|desknet's NEO
ここからは、ワークフローシステムを導入する際の具体的な手順を解説します。
まずは、何のためにワークフローシステムを導入するのか、目的をはっきりさせましょう。
「とにかく作業効率を良くしたい」「申請業務上のミスを削減したい」「ペーパーレス化を進めたい」など、できるだけ具体的な目的を定めるのが理想的です。
次に行うべきは、システム導入を先導する担当者の選定です。導入後に、各メンバーが問題なくシステムを使えるように、サポートする役割も果たせると良いでしょう。
ここで今一度、自社のワークフローが「今どうなっているのか」を見直しましょう。
普段はあまり意識せずにこなしているワークフローを、改めて分析することで、現体制の何が問題なのか、どのように改善できればベストなのかがわかります。
ここまで解説してきたポイントを参考に、導入する製品を決定します。社員の意見も取り入れながら、複数の候補をリストアップし、それぞれを比較・検討しましょう。
本格的な導入より前に、無料トライアルができる製品も多くあります。まずは一度試してみて、使用感を確かめてから、最終決定を下すのも一つの手です。
導入する製品が決まったら、まずはシステム移行を申請し、社内全体に周知しましょう。そのうえで、使用している人事管理システムや経理システムと、ワークフローシステムを連携させます。
次に、組織情報の設定や作業権限の付与をおこない、システムの使用環境を整えます。申請フォーム作成や、承認ルートの設定もあわせて実施し、運用を始めるための基本的な準備を済ませましょう。
設定を一通り済ませた後は、本格的に導入する前にテストをしてみます。テストは担当部門のみで行い、あらゆる操作を試します。
実際に使用してみると、システムが思いどおりに動作しなかったり、使いづらく感じたりすることもあるでしょう。もし問題点が見つかったときは、この段階で改善しておく必要があります。
テストを終え、必要な改善が完了したら、いよいよ全体へ導入します。
まずは、全ての社員がシステムへアクセスできているかどうか確認し、新しいシステムへ慣れるスピードには個人差があります。導入担当者は、すべての社員がより早く、システムに適応できるよう、十分にサポートしましょう。
最後に、ワークフローシステムの導入に際し、注意したいポイントを3つ解説します。後から困らないように、あわせて確認しておきましょう。
当然ながら、ワークフローシステムの利用にはコストがかかります。導入と同時にかかる初期費用、長期的に利用していく中でかかる維持費用の負担が必要です。
また、システムの導入にあたっては、人的リソースも割かなければなりません。特にオンプレミス型で導入する場合は、初期設定にかなりの手間を要するため、ITに精通した担当者の起用が必須です。
製品の比較・検討にかかる時間も考慮すると、実際に運用を開始するまでの期間は長くなりやすい傾向にあります。
製品によっては、自社でもともと使用しているシステムとの連携に対応していない場合があります。ワークフローシステムは、外部システムとの連携により、利便性がより高まります。導入前に、自社のシステムと連携可能かどうか必ず確認しましょう。
ワークフローシステムは便利なソフトウェアですが、機能が豊富だと、そのぶん慣れるのに時間がかかります。人によっては、新しいシステムの使い方を覚えたり、使い慣れていないソフトウェアを操作したりすることに負担を感じるかもしれません。
ワークフローシステム導入後は、使用する社員が少しでも早くシステムに適応できるよう、十分なサポートを行う必要です。操作方法に関する説明会やトレーニングの機会を設けたり、個別に相談を受け付けたり、社員の負担を減らすための体制を整えましょう。
今回は、申請・承認業務の強力な味方となるワークフローシステムについて解説しました。
紹介した製品は、それぞれ異なる特徴を有しており、甲乙つけがたいほどどれも便利です。操作性やコスト、カスタマイズのしやすさなど、さまざまな観点から製品を比較し、自社に最も合ったものを選びましょう。