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管理部門の転職活動は、高い競争率を勝ち抜く必要があり、実務経験や高いスキルを保有する即戦力人材が優遇される傾向があるため、転職活動が難しいと言われています。
そのため、管理部門の転職活動を成功に導くには、むやみやたらに転職活動をおこなうのではなく、キャリアプランを明確化しながら戦略的な視点をもつことが重要だといえるでしょう。
本記事では、管理部門の転職活動が難しいとされる理由や、管理部門の転職活動でおすすめのエージェントを紹介します。管理部門でのキャリア形成を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
エージェント名 | 特徴 |
---|---|
BEET-AGENT |
管理部門の経理・財務や法務、人事の実務経験を活かせる求人を多数取り扱うの転職エージェント。専任アドバイザーが求人紹介から選考対策、条件交渉までサポート。 |
ヒュープロ |
管理部門全般の転職をサポート。特に、士業資格を持った人材サポートに強い。 |
MS Agent |
管理部門に特化した転職エージェントの老舗。 |
管理部門とは、会社の経営資源(ヒト・モノ・カネ)を管理する部署のことです。
主に、経理財務や人事、労務、総務、法務などが管理部門に含まれており、バックオフィス部門と称されることもあります。
そんな管理部門の転職活動が難しいと言われる理由をについて、解説していきます。
一般的に、管理部門の求人は競争率が高いと言われています。というのも、そもそも管理部門の採用枠は少ない状況なのに、多くの求職者が殺到する傾向が強いからです。
令和4年度の経理・法務・総務・人事の全国有効求人倍率をみると、以下のとおりになっています。
参考:job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
どれだけ規模が大きい企業でも、管理部門の従業員数はある程度限られています。ところが、管理部門はワークライフバランスを維持しやすいなどのメリットがある職種なので、転職市場では非常に人気が高いのが実情です。
結果として、狭い間口に多くの求職者が集まることになるため、競争率が高く、転職活動が難しくなります。
管理部門の求人倍率が高いということは、高いスキル保有者や幅広い経理業務の実務経験者など、即戦力人材が優遇される傾向が強いということです。
そのため、完全未経験者や管理部門の実務経験が浅い人は、管理部門の転職活動をスタートしてもなかなか採用には至りにくいでしょう。
そもそも、管理部門は人材の流動性が起きにくいため、公開情報として求人が出されるケースが少ないのが実情です。
管理部門に配属された人は「時間をかけてスキルを磨いて昇進・昇格をしたい」と希望することが多いため、なかなか管理部門に欠員が出ることがないからです。
また、仮に欠員が出たとしても、いきなり一般向けに求人を出すのではなく、社内の人事異動で人員を賄うなどの対応をする企業が多いです。
そのため、営業部門のようなフロントオフィスは転職市場にも多くの求人情報が出回りますが、管理部門のようなバックオフィス部門は求人自体が少なくなってしまうため、転職が難しいと言われています。
管理部門への転職は難しいと言われることが多いですが、コツを押さえた転職活動を展開すれば、希望どおりのキャリアを形成することは不可能ではありません。
ここでは、管理部門の転職活動を成功に導くためのポイントを7つ紹介します。
管理部門の転職活動に限らず、丁寧かつ客観性のある自己分析を欠かすことはできません。
というのも、自分の長所・短所が明確になれば、自分の武器を活かすことができる転職求人にフォーカスしやすくなるからです。
たとえば、「これまでの業務経験は何か」「過去の仕事を通じてどのようなスキル・資格を習得したのか」など、”スキルの棚卸し”をおこなうのが有効です。
なお、スキルの棚卸しをする際には、自分の頭のなかだけで考えるのではなく、チェックシートを活用してひとつずつスキル・資格を書き出したり、友人・知人・同僚とのコミュニケーションのなかで自分の特徴をピックアップすると効果的でしょう。
難易度の高いキャリア部門の転職活動を成功に導くには、自分のキャリアゴールを明確化するのが重要です。
というのも、最終的なキャリアゴールがはっきりしていれば、その目標を達成するためのプロセスを丁寧に設計できるからです。
「大手企業の管理部門を統括する立場になりたい」「管理部門での経験を活かして資格を取得したい」など、自分のキャリア目標を見定めたうえで、それに必要な転職先を厳選するようにしてください。
管理部門の転職活動が失敗に終わるリスクを最小限にとどめるには、自分の欠点や不足しているスキルを補う工夫をすると良いでしょう。
たとえば、管理部門の実務経験の浅さが原因で書類選考にすら通過しない状況なら、自分のスキルを客観的に証明できる資格や経歴を使って実務経験の浅さという欠点を補うことが可能です。
経理部門であれば、日商簿記、税理士資格(科目合格を含む)、公認会計士資格(短答式試験合格、論文式試験の点数などを含む)などが挙げられます。
また、法務部門であれば、行政書士資格、司法書士資格、法科大学院卒業などがこれに該当するでしょう。
どれだけ下準備をするかによって、転職活動の成功確率は大幅に変化します。他の求職者と比較して見劣りする部分があるのなら、別の手段で自分のスキルや能力をアピールできるようにするべきでしょう。
管理部門の転職活動を成功に導くには、応募するターゲット企業を入念に研究する作業が不可欠です。
たとえば、職務経験やスキルが同程度の求職者が複数人いる場合、企業側は自社との相性が良い人材を採用しようとするものだからです(場合によっては、多少スキル・経験が見劣りしたとしても、企業風土との相性が良くて成長可能性を見込める人物の方が採用されるケースも少なくありません)。
HPに掲載されている経営理念やパンフレットの事業内容などをしっかりと分析したうえで、職務経歴書や採用面接において、自分がいかに企業側のニーズに適した人物であるかをアピールしてください。
管理部門の転職活動をおこなうときには、じっくりと時間をかけて丁寧な履歴書・職務経歴書を作成してください。
採用プロセスは、履歴書及び職務経歴書をチェックする書類選考の段階からスタートするのが一般的です。
つまり、履歴書・職務経歴書で充分にアピールできなければ、企業側の採用担当者との面談機会さえ作ることができないということです。
丁寧な日本語、読みやすい文字、決められたフォーマットで記載するのは当然のこととして、自己PR文・過去の業務経験・志望動機の項目は端的に分かりやすい内容を心がけましょう。
せっかく書類選考に通過しても、その後の採用面接の段階で失敗すると意味がありません。
特に、内定に至るのが難しい管理部門の転職活動では、面接段階でしっかりと自分の魅力をアピールするための準備活動が不可欠です。
たとえば、質問される内容を想定したうえで、端的に回答できるような練習は欠かせません。また、経営理念や企業が近年力を入れている事業活動、業績の動向、市場におけるシェア率や競合他社の状況なども頭に入れておくのがおすすめです。
さらに、自分のアピールポイントや、入社した後のキャリアプラン、どのような形で企業側にメリットを享受できるのかなどについても、事前に回答を用意しておきましょう。
管理部門の転職活動を効率的かつ有利に進めたいなら、管理部門特化型の転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントとは、企業と求職者を繋ぐ仲介業者のことです。転職エージェントの力を借りることによって、以下のメリットを得られます。
他の部門と比べて採用に至るのが難しい管理部門の転職活動では、求人案件を見つける段階、書類選考段階、面接段階の全ステップで注意点が少なくありません。
転職エージェントが保有している情報・ノウハウを利用すれば、効率的かつミスを減らした転職活動を実現できるでしょう。
管理部門の転職活動が有利になるスキルを、部門別に紹介します。
管理部門全体に共通して求められるスキルとして、以下のものが挙げられます。
まず、管理部門にとってもっとも重要なスキルが「リスクヘッジスキル」です。管理部門で働く上、ミスやトラブル、業務上のリスクを事前に察知する能力は欠かすことができないでしょう。
次に、企業規模にかかわらず、管理部門の業務は部署内で連携を取りながら進める必要があります。そのため、社会人として最低限必要なコミュニケーションスキル(挨拶、質問、指導など)は必須の能力です。
また、管理部門で取り扱う情報量は膨大なので、必要な情報を取捨選択して整理するスキルがあれば採用段階で高評価を受けます。
さらに、近年ではバックオフィス部門にもIT化・DX化が普及しているため、基本的なパソコン操作だけではなく、最新のクラウドツールへの対応能力・使用経験があれば、転職活動時の有力な武器になるでしょう。
管理部門のうち、経理・財務の転職活動で重視されるスキルは以下のとおりです。
経理・財務としてどのようなスキルが求められるかは、企業規模や配属部署によって異なります。自分のスキルを活かすことができる経理・財務の求人にフォーカスすると、難易度の高い経理・財務の転職活動が成功しやすくなるでしょう。
法務部門の転職活動が有利になるスキルとして、以下のものが挙げられます。
法務部門では、企業の事業活動で生じるさまざまな法律関係の処理を対応したり、新商品・新サービスを展開する際のリーガルリスクなどについての検討を要します。
ただ法律に詳しいだけではなく、法律を正しく運用しながら想像力を発揮できる人材が、転職市場では高く評価されるでしょう。
人事・労務部門の転職活動では、以下のスキルを有する人物が高く評価される傾向にあります。
人事・労務部門に所属する人材は、企業外に向けた活動と企業内での活動の両方を担わなければいけません。
たとえば、企業説明会での活動などは、対外的な業務の代表例として挙げられるでしょう。ここでは、高いプレゼン力・コミュニケーション力を活かして、説明会参加者などに自社の魅力をアピールすることが求められます。
その一方で、人事・労務部門では、社会保険や労災関係の業務に追われることも少なくありません。その際には、高度な法的知識を活かした丁寧な事務処理能力が必要です。
以上を踏まえると、人事・労務部門への転職活動をする際には、オールラウンダー的な素養を要求されるといえるでしょう。
総務部門は「縁の下の力持ち」に位置付けられる重要な管理部門です。
企業の規模や組織構造によって業務内容は異なりますが、社内の環境整備・安全衛生管理・社内行事の企画運営などの雑務から、法務・経理・福利厚生・株主総会の運営などの幅広い業務への対応が求められます。
そのため、総務部門への転職活動を有利に進めるには、以下のようなスキルを保有していることが望ましいでしょう。
総務部門では、企業内の各部署からもさまざまな事項について問い合わせを受けたり、対応を求められたりします。入社段階では習得していなかった知識・スキルも積極的に吸収する前向きな姿勢が何よりも大切だといえるでしょう。
管理部門の転職活動を有利に進めるためには、自分のスキルや能力を客観的に証明できる資格を取得しておくとスムーズです。
ここでは、管理部門ごとに役立つ資格を紹介します。短期間で取得できるものもありますし、「資格取得を目指して勉強している」というだけで高評価を得られるものも少なくないので、ぜひ参考にしてください。
経理・財務部門の転職活動で評価される資格の代表例として、以下のものが挙げられます。
経理・財務部門である程度すぐに業務に馴染むためには、日商簿記検定3級レベルの知識は不可欠です。日商簿記検定2級まで取得していれば、即戦力が期待されるので転職活動でも高い評価を得られます。
また、日商簿記検定に加えて、税理士資格・公認会計士資格などの難関国家資格を取得していれば、大企業の経理・財務部門の統括的なポジションや国際的な取引のある企業の重職への招聘も期待できるでしょう。
法務部門の転職活動で高い評価を得られる資格は、以下のとおりです。
行政書士、司法書士、弁護士については、それだけで独立開業もできる国家資格です。高いリーガルスキルを企業内で雇用する例も増えているので、「法務部門の機能を強化したい」と考えている企業との相性が良いと考えられます。特に、司法試験合格、弁護士資格保有者については、法務部門を牽引する存在として、転職活動時に高い評価を受けることができるでしょう。
また、近年では法令遵守・コンプライアンス遵守の傾向が強くなっているので、国家資格で法的素養を有していることをアピールできない求職者については、ビジネス実務法務検定・ビジネスコンプライアンス検定などを取得しておくのがおすすめです。
法務部門は企業の事業活動を法的な側面から支える重要な部署です。完全未経験や浅い実務経験しかない状態では転職活動で成功するのは難しいので、必ず何かしらの資格を取得して自分のスキルを高めてから転職活動をスタートしてください。
人事・労務部門の転職活動が有利になる資格として、以下のものが挙げられます。
人事・労務部門では、労務管理や労働社会保険に関する業務を中心におこないます。社会保険労務士資格を取得していれば、雇用保険関係の書類作成や申請手続きなどへのスムーズな対応が期待されるため、転職活動を有利に進めることができるでしょう。
また、近年では、従業員が抱えるキャリア形成に関する不安やメンタルヘルス関係の悩みにも社内で対応できるような環境整備をする動きが強まっています。
キャリア・コンサルタント資格、メンタルヘルス・マネジメント検定を取得していれば、企業にとって重要な資産である「ヒト」を支える力があるとして転職活動で高い評価を得られる可能性が高まります。
一般的に、総務部門の転職活動が有利になる資格として、以下のものが挙げられます。
なお、総務部門では、幅広い業務への対応を求められます。転職活動時に高い評価を得られる資格の種類も、ターゲット企業の総務部門がどのような業務を担当しているかによって異なるのが実情です。
ですから、総務部門への転職を希望する場合には、ターゲット企業の総務部門が担当している業務内容を事前にチェック・調査することを強くおすすめします。
さいごに、管理部門への転職希望者が利用するべき転職エージェントを5社紹介します。
BEET-AGENTは、管理部門・バックオフィス系職種に特化した転職エージェントです。経理財務・法務・人事労務・IR・内部監査など、数々の管理部門の優良求人を取り扱っています。
BEET-AGENTでは、管理部門のキャリア状況に詳しいアドバイザーが、市場価値判断や書類添削・面接対策を個別に対応してくれます。
公式サイト:https://beet-agent.com/
ヒュープロは、管理部門の転職に強みを持つ転職エージェントです。経理職だけでなく、税理士・公認会計士なども活躍できる経理求人を豊富に扱っています。
幅広い企業で経理求人を探したい人におすすめです。
公式サイト:https://hupro-job.com/
MS Agentは、経理・人事・法務・会計士・税理士・弁護士に特化した転職エージェントです。
管理部門・士業特化型エージェントとして30年以上の実績を誇るため、求職者が抱えるさまざまな希望や背景にもきめ細やかな対応を期待できます。
また、各種セミナーが開催されたり、転職に役立つコラムなども随時提供されていたりするので、特に「これから転職活動をスタートするけれども何から始めればよいかわからない」という転職活動初心者におすすめです。
公式サイト:https://www.jmsc.co.jp/
管理部門キャリアは、経理・人事・総務・法務・広報・IR・経営企画・事業企画などの管理部門に特化した転職エージェントサービスです。40年以上の転職サポート実績、2,500社以上とのネットワークを誇り、株式会社リクルートの「トップパートナー」にも認定されています。
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管理部門の転職活動は「難しい」と言われることが多いです。
しかし、求人数の少なさや競争率の高さは、求職者側の努力やポイントを押さえた転職活動をすることでクリアできます。そのため「管理部門の転職活動は難しいから、今の仕事で満足するしかない」などと諦める必要はありません。
そして、転職活動は求職者自身の力だけでマイペースに進めることもできますが、転職エージェントを活用すれば、短期間で相性の良い転職先が見つかる可能性が高いです。今の仕事を並行しながら前向きな気持ちで転職を検討しているのなら、ぜひこの記事で紹介した転職エージェントをご活用ください。
ファッションや医療機器の営業業務に従事した後、管理部門人材の転職・採用支援サービス「BEET-AGENT」を提供する、株式会社アシロにRA担当として入社。